研究課題/領域番号 |
10146102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小田 雅司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004438)
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研究分担者 |
関 一彦 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80124220)
小松 紘一 京都大学, 化学研究所, 教授 (70026243)
大坪 徹夫 広島大学, 工学部, 教授 (80029884)
山下 敬郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (90116872)
戸部 義人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60127264)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
97,400千円 (直接経費: 97,400千円)
2000年度: 33,000千円 (直接経費: 33,000千円)
1999年度: 33,000千円 (直接経費: 33,000千円)
1998年度: 31,400千円 (直接経費: 31,400千円)
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キーワード | 一次元拡張共役系 / 二次元拡張共役系 / ベルト型共役系 / 曲面内包摂錯体 / パイ-シグマ拡張共役電子系 / 分子・結晶構造制御 / 共役系電子構造分子ワイヤー / 光応答分子素子 / 三次元ポリイン / 空孔内包摂 / 分子ワイヤー / 安定カチオンラジカル / 共役系電子構造 / 1〜3次元拡張共役系 |
研究概要 |
前年度に引き続き、構造・物性・機能の観点から有望な種々のタイプの新規な拡張型共役電子系の開発に向けて、分子設計、合成、構造解析、物性解析を行い、新展開を図った。 (1)環状パラフェニルアセチレン([n]CPPA)の内、[6]CPPA1のヘキサメチルベンゼンやC60誘導体との錯体のX-線構造解析に成功し、1のベルト状構造やC60が内部に包摂されていることを実証した。また1と[9]CPPAが結晶性錯体を形成すること見いだし今後の展開が予想される。新規な拡張キノン類、高極性共役系、拡張トリメチレンメタン類、三次元かご型化合物などの合成にも成功した(小田)。 (2)可溶性オリゴチオフェンの合成と機能の研究をさらに発展させ、ポーラロンパイダイマーのモデルとして[2.2]quinquethiophenophaneを合成し、近赤外部にパイダイマーの吸収を確認した。また分子ワイヤとしての機能の観点から、末端にフラーレンC60やポルフィリンをもつオリゴチオフェン類を合成し、電荷分離や光励起光電流を観測し光応答分子素子としての機能を確認した(大坪)。 (3)新規なシグマ-パイ共役系の創出をさらに推進し、シグマ-パイ共役に基づく含シリコン7員環共役カチオンの初めての合成に成功した。また、ビシクロ[2.1.1]ヘキセン導入システムのベンゼンおよびシクロオクタテトラエンの合成と性質について研究しベンゼンの高反応性など興味ある知見を得た(小松)。 (4)高反応性3次元ポリインの発生とフラーレンへの変換の研究をさらに遂行するとともに、環の内外に官能基をもつブタジイン架橋二次元大環状分子の合成と会合・包摂能等を研究し、双極子-双極子相互作用により互いに形状を認識しつつ会合する事などを明らかにした(戸部)。 (5)先にテトラチアフルバレンビニローグの構造・物性の精密制御を明らかにしたが、さらにビピリジンや1,2-ビス(2-ピリジル)エチレンの水素結合能を利用して新規な超分子体を構築した(山下)。 (6)トリアリールアミン誘導体やp-セクシフェニルなどを用いて、有機層におけるバンドの曲がり、有機/金属系と金属/有機系における膜成長モードと電子構造、また、側鎖にパイ共役系を有するポリアセチレンの電子構造、種々の炭素-フッ素系におけるパイ共役、シグマ共役などについて研究した(関)。
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