研究課題/領域番号 |
10146256
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
芳賀 正明 中央大学, 理工学部, 教授 (70115723)
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研究分担者 |
文珠四郎 秀昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80191071)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プロトン共役電子移動 / ルテニウム錯体 / 電子移動 / ベンズイミダゾール |
研究概要 |
生体膜中で起こっている電子移動とプロトン移動の共役系を人工的に作り出し、新しい機能性材料の探索を目的にして、本研究では電子移動とプロトン移動の共役系を有する金属錯体を固体表面上に構築し、その分子配列システム内での配位結合を通しての電子-プロトン移動共役の可能性を電気化学的あるいは伝導性などの点から検討しようと試みた。ブロンステッド酸の部位をもつ直線性のよい架橋三座配位子としてテトラ(ベンズイミダゾリル)ピリジンを新たに合成し、さらにこの配位子で架橋されたルテニウム錯体を合成した。Ru二核錯体においては架橋基のプロトン化・脱プロトン化により金属間相互作用が大きく変化することがわかった。また、分子内にプロトン参照電位を示すサイトをもつルテニウム二核錯体を合成することに成功した。この錯体の酸化電位のpH変化を調べると、ベンズイミダゾール基側のサイトは酸化電位はpHに依存して直線的に変化するのに対して,他方はpHに関らず一定となり、pH参照電位サイトを分子内にもつ分子であることがわかった。プロトン共役電子移動系をもつ錯体を自己組織化法(SAM)により金電極上に固定した新たな表面錯体系を合成した。アルカンチオール基をもつビス(2-ベンズイミダゾリル)ピリジン基を有するルテニウム錯体を合成し、金表面へのSAM膜とした。Ru(II/III)の酸化電位は溶液のpHに依存し、期待通り界面でもプロトン共役電子移動系として働くことがわかった。ボルタモグラムの形は、用いた錯体濃度および溶液のpHに大きく依存する。
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