研究課題/領域番号 |
10147105
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
観山 正見 国立天文台, 理論天文学研究系, 教授 (00166191)
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研究分担者 |
中川 義次 神戸大学, 理学部, 教授 (30172282)
富阪 幸治 国立天文台, 理論天文学研究系, 教授 (70183879)
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90180926)
松元 亮治 千葉大学, 理学部, 教授 (00209660)
花輪 知幸 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50172953)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
85,400千円 (直接経費: 85,400千円)
2001年度: 21,300千円 (直接経費: 21,300千円)
2000年度: 22,300千円 (直接経費: 22,300千円)
1999年度: 21,800千円 (直接経費: 21,800千円)
1998年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 数値シミュレーション / 星形成 / 惑星形成 / マゼラン星雲 / 輻射輸送 / 星間ガス雲 / 連星 / 分子雲 / 幅射輸送 |
研究概要 |
近年の観測技術の進歩によって星の形成過程や惑星系の母胎である原始惑星系円盤の物理が、構造論的にも進化論的にも観測的に明らかとなっている。それらの構造や進化の観測的事象から、総括的及び普遍的な星・惑星系の形成論の構築に至るためには、基礎物理学の蓄積に基づいた理論的現象の把握が極めて重要となる。この点で、基礎理論を踏まえた数値シミュレーションの実行は、観測との直接比較検討を可能にする上でも、また天体現象を実験的に把握する上でも、現象の理論的解析に極めて有効である。 本年度は平成10年から始まった当特定研究の最終年度に当たり、4年間のそれぞれの分野のまとめ的研究の推進がなされた。それらを踏まえてまとめの研究発表会も行われた。数ある成果の中で、一つのトピックスは、宇宙初期の初代星形成やマゼラン星雲のようなメタル量が極端に少ないガス雲における星形成の研究である。宇宙論的観測が進むにつれて、理論的に初代の星などはいかなる形成過程をたどったのかを解明してきたが、今後は観測への予言をいかに行えるかが焦点と思われる。また、熱的相互作用を含んだ分子雲の形成過程、磁場や回転を伴ったガス雲の収縮過程の研究は、高精度シミュレーションを行って詳細に解明されてきた。特に分子雲レベルから原始星への収縮、円盤の形成、並びに、ジェットの発生といったオーバーオールな星形成過程が追跡できるようになったことは、極めて大きな進展と考えられる。これらの結果と観測との詳細な比較が今後期待される。更に、磁気流体過程のシミュレーションも大幅な進展が達成されたと考える。磁気回転不安定性やジェットのコリメーションといった基礎過程の解明と共に、具体的天体モデルへの応用など観測現象の説明など進展がめざましい。この分野の研究は世界をリードしていて今後のさらなる進展が期待される。惑星形成や原始惑星系円盤の研究成果が推進した。当特定研究の初期には円盤からのスペクトルを説明すると行った大きな成果がもたらされたが、その後も連星系と円盤の相互作用のシミュレーションや円盤内での隕石内物質の形成過程など幅広い研究が行われた。
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