研究課題/領域番号 |
10147208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪府立大学 (1999-2001) 名古屋大学 (1998) |
研究代表者 |
小川 英夫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (20022717)
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研究分担者 |
水野 亮 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80212231)
福井 康雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30135298)
米倉 覚則 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (90305665)
大西 利和 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30314058)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
77,100千円 (直接経費: 77,100千円)
2001年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2000年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
1999年度: 26,500千円 (直接経費: 26,500千円)
1998年度: 31,500千円 (直接経費: 31,500千円)
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キーワード | 大小マゼラン雲 / 巨大分子雲 / 星団 / 電波天文学 / スーパー・ジャイアント・シェル / 大マゼラン雲 |
研究概要 |
本研究はチリのラス・カンパナス天文台に移設した名古屋大学「なんてん」望遠鏡を用い、大・小マゼラン銀河内の分子雲の掃天観測を行ない、銀河ごとの物理環境の違いが分子雲形成および星・星団形成にどのような影響を与えているかを観測的に明らかにすることを目的としている。 第一期掃天観測に続き、大マゼラン銀河に対し4倍の積分時間をかけて行った高感度の詳細観測が、25平方度の範囲について終了した。高感度観測により1万太陽質量程度の分子雲まで検出することが可能となり、230個あまりの分子雲が検出された。そのうち3点以上で検出された分子雲168個について分子雲の物理諸量が求められた。その結果、大マゼラン銀河の質量関数のべき指数が我々の銀河系の値-1.5よりもやや大きめの-1.9でよくフィットできることが明らかになった。この原因としては、大マゼラン銀河では銀河系よりも星団形成が活発に起きており、星団からの強い紫外光により巨大分子雲が銀河系内よりも早く破壊され、相対的に小質量の分子雲に分裂・散逸しているためである可能性が考えられる。 小マゼラン銀河に対しても、メイン・バーの北東と南西、そしてWing部のN84領域の約0.9平方度(807点)にわたる領域のマッピング観測を行った。その結果、21個の分子雲を検出した。特に、Wing部のN84でTR^*〜0.36Kという小マゼラン銀河内で最も高いアンテナ温度が初めて検出された事は特筆に値する。観測した領域の分子ガスの全質量は約400万太陽質量、一酸化炭素電波強度と水素分子柱密度の比であるX-factorは、銀河系の約10分の1に相当する2.5×10^21cm^-2(K km/s)^-1と見積もられた。
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