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中性子散乱によるプロチウムの安定および励起状態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10148204
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東北大学

研究代表者

梶谷 剛  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80134039)

研究分担者 小野 泰弘  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30211832)
社本 真一  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90235698)
池田 進  高エネルギー加速器研究機構, 結晶構造科学研究所, 教授 (80132679)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード結晶構造 / 水素 / 中性子回析 / 超伝導 / インターカレーション / ジルコニウム
研究概要

中性子散乱・回折実験はX線や電子線による散乱・即折実験に比較してプロチウムによる中性子の散乱能が高いことが利点となっているため、散乱回折強度から直接プロチウムの安定状態や励起状態を測定できる。今期の研究として、最近本研究グループによって始めて結晶構造などが明らかになった超伝導体β-ZrNCl中の水素の侵入位置の同定を行った。ZrNClの調製にはアンモニウムガス等を用いるため合成の課程で水素が不純物として導入され、超伝導転移温度が抑制される可能性があったので、水素の侵入量と侵入位置を中性子粉末回折実験によって特定しようとした。ZrH_2とNH_4Clとを650℃にて30分間NH_3ガスフロー中で反応させ、得られた粗製のZrNClをNH_4Clを化学気相輸送法で精製した試料を用いている。中性子粉末回折実験には東海村の原研3号炉に設置されている金研の装置JRR3M-HERMESを用いて室温で行っている。用いた中性子の波長は1.8Åである。得られた中性子粉末回折強度をRictveld法を用いて解析した。その結果、本結晶は菱面体SmSI型構造を取っている事が分かった。空間群はR3m(a=3.5981(2)Å c=27.551(2)Å)であり、6c(00z)z=0.2349に水素が発見された。水素は電気伝導層であるZr-N2重層の直上と直下にあり、窒素原子と共有結合しているものと見られる。水素の席占有率は0.4である。この系の赤外線吸収実験では、1400cm^<-1>と3100cm^<-1>に吸収線が観測されており、液体中のNH_4^+の状態とほぼ同じN-H共有結合で水素が窒素と結合していることが分かっているが、結晶構造解析結果はこの事実と矛盾しない。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Shamoto(社本真一): "Hydrogen in B-ZrNCl" Journal of Physical Chemistry in Solids. (印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 梶谷 剛: "新しいプロチウム解析法と水素吸蔵カーボン材料の現況" 水素と材料機能共同研究会, 102(P.23-34) (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2018-03-28  

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