研究課題/領域番号 |
10148214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福永 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60142072)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | メカニカルアロイング / 水素吸蔵 / プロチウム / アモルファス合金 / 中性子回折 / 非平衡合金 / 構造 |
研究概要 |
メカニカルアロイング法を利用したプロチウム吸蔵合金の作製が行われるようになると共に、そのプロチウムの吸蔵特性の良さは周知のところとなっている。ところが、その機構解明は充分ではなく、さらなる特性向上の糸口を把握するためにプロチウムを吸蔵したときの構造解明がまず不可欠であると考える。本研究ではメカニカルアロイング法で作製した非平衡合金内に吸蔵されたプロチウムがどのような位置に存在するのか、さらにその形態を明らかにするために、中性子のプロチウムに対する散乱能の特徴を用いて、プロチウムの存在位置や形態を観察することを目的とする。 これまでのアモルファス合金などの非平衡相にプロチウムを吸蔵させたとき、そのプロチウム原子が安定に存在する位置は4面体の中心であることが明らかにされてきている。またそのブロチウムは親和力の強い非平衡相構成原子で形成される4面体に優先的に入り、プロチウム量の増大とともに、親和力の小さい原子を含む4面体の中に入っていくようになることが明らかにされている。メカニカルアロイングで作製されたMgNi-D非平衡合金においても吸蔵されたプロチウム量が多い場合はMgならびにNi原子で構成されている4面体に入っていることが明らかにされている。今回、吸蔵プロチウム量の少ないMgNi-D非平衡合金におけるプロチウム原子の存在位置は明らかにするために、MgNiD_<0.1>非平衡合金を作製し、そのプロチウム原子の存在位置を観察した。その結果、プロチウムはこれまでのアモルファス水素吸蔵合金と異なり、その量が少なくても、プロチウムとの親和力に関係なく非平衡合金を構成する金属原子で作られる4面体に入っていくことが明らかとなった。
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