• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

プロチウムをドープした合金薄膜多層膜の磁性と伝導性

研究課題

研究課題/領域番号 10148220
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 雅彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029160)

研究分担者 鎌田 康寛  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00294025)
角田 直人  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20029200)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード薄膜 / 多層膜 / 人工格子 / プロチウム / 磁性 / 伝導性
研究概要

金属多層膜は,積層効果と界面効果の発現により,優れた特性を発揮することが期待されている.本研究では,これら多層膜にブロチウムをドーブし,新物性の発現を目指して行った.本年度は,特に磁性と電気伝導性に着目し,水素化希土類薄膜をスペサ一層として2つの強磁性遷移金属薄膜で挟んだ3層膜の磁性と伝導性について調べた.今回はLa単層膜と水素化[Co/La/Co]3層膜の磁性と伝導性の実験結果について報告する.
La(200nm)薄膜の電気抵抗測定による水素化の実験では,Ar雰囲気中に水素ガスを導入すると電気抵抗が上昇し,約7分後にピーク値をとり,その後減少した.抵抗の減少は徐々に緩やかになり,2時間後にはほぼ一定となった.水素化初期の電気抵抗の上昇は,水素がLa中に固溶し,αLa-H相が形成したためと考えられる.
3層膜の基本設計はcap-Cu(3nm)/Co(5nm)/X(3nm)/Co(10nm)/glassとし,スペーサ一層のXとして巨大磁気抵抗効果が出現するCu,未水素化La,6時間水素化したLaの3種類を用いた.水素化中の電気抵抗は,La膜の場合と異なり,水素ガス導入後から電気抵抗が上昇し始め,6時間後においても上昇傾向は続いた.比抵抗は水素化前より3%大きくなった.磁気抵抗効果の測定では,スペーサー層がCuの場合,室温で約0.8%の変化率が得られた.スペーサ一層がLaの場合,変化率,反転磁場ともCuの場合に較べて減少した,このことから,Co/La系はCo/Cu系と比較してGMR効果は小さく,層間交換結合も弱いと考えられる.スぺーサ一層のLaを水素化すると,変化率及び反転磁場は未水素化の試料に較べてさらに減少し,変化率に関しては符号が反対に変わった.変化率の減少は,水素化によりスペーサ一層のLaの電子状態が変化し,スピン依存散乱の割合が減少したためであると考えられる.符号の逆転は,Co層が持つ異方的磁気抵抗(AMR)効果と関係していると考えられる.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi