研究分担者 |
山口 兆 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80029537)
山本 隆一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10016743)
大川 尚士 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (00037219)
北川 進 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20140303)
加藤 礼三 理化学研究所, 主任研究員 (80169531)
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配分額 *注記 |
226,100千円 (直接経費: 226,100千円)
2002年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
2000年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1999年度: 45,800千円 (直接経費: 45,800千円)
1998年度: 130,000千円 (直接経費: 130,000千円)
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研究概要 |
本領域の研究目的は,集積型金属錯体の合理的合成法の確立・新しい機能の開発およびその理論的研究を推進し,光,電荷,スピンという金属錯体に特有な性質を集積系で展開することにより画期的な次世代型新物質の創製を行うことである.4年間にわたり,延べ119名にのぼる班員によって研究が行われ,以下に代表される成果を得た. 1.特異な機能,性質を示す新物質の合成:(1)分子磁性錯体(構造確定物質中で最高の磁気転移温度(Tc=71K)を示すフェリ磁性体錯体単分子磁石となる四核キュバン骨格の鉄(II)錯体);(2)機能性錯体(光記憶素子となるフォトクロミズムを示す銀(I)-チエニルエテン錯体,ゼオライト大幅に越えるメタンガス吸着能を示す二次元配位高分子錯体,著しく大きい3次非線形光学定数を与えるハロゲン架橋擬一次元金属錯体;(3)超分子錯体(エレクトロクロミズムを示す長鎖π-共役系配位子の集積型金属錯体,溶媒により集積状態をコントロール可能なナノサイズ超分子白金錯体;(4)金属錯体系分子性導体(世界初の中性単一分子金属,1軸性ひずみの下でのみ超伝導を示す金属錯体系分子性導体,強磁性相互作用と金属伝導とが共存する金属錯体). 2.新現象の発見:(1)赤外スペクトルの線形解析による高速分子内電子移動速度の評価法の開発;(2)様々な光誘起相転移現象(光誘起スピン転移,光誘起原子価転移等)の発見;(3)新しいタイプの相転移である電荷移動相転移の発見. 3.機能化,集積化手法の開発:(1)光やプロトン応答による混合原子価状態の機能化;(2)固体表面や金クラスター微粒子上への金属錯体の集積化 4.理論計算:(1)金属錯体の理論計算に有効な強相関用ハイブリッドDFT(HDFT)法の開発;(2)多核錯体における単分子磁石、スピンゆらぎ超伝導の理論的研究.
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