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水素結合とπ-d電子系を組み合わせた自己組織化金属錯体の構築と機能

研究課題

研究課題/領域番号 10149222
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

増田 秀樹  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50209441)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード水素結合 / π-d電子系 / 自己組織化 / 金属錯体
研究概要

分子に情報を埋め込もことにより自己修復、自己再生機能の付与が可能である。我々はこれまで外場応答等の機能付与が比較的実現可能な金属錯体に焦点をあて、水素結合等の非共有結合性相互作用により自己組織化する系を探索し、その形成過程について検討を行ってきた。本研究では、非共有結合性相互作用に基づく金属錯体の自己組織化とその形成過程について遂行してきたテトラキスイミダト系集積型金属錯体について成功したので報告する。
核酸塩基の一種であるウラシルとNa2PdCl4を4:1で反応させたところ、ウラシルがパラジウムに4分子配位した錯体の形成が確認された。この錯体分子はパラジウムの上下に2つのNa+イオンを配位させており、これは負に帯電した4分子のウラシルによって電気的に中性になったパラジウムにNa+が接近したものと考えられる。この錯体は結晶中で無限柱状構造[Na2Pd(1-MeU-)4(H20)2]nを形成しており、それが隣接するウラシル分子との間でスタッキングし、その結果チャンネル構造を形成していることが分かった。このような超分子構造は他の環状イミドを用いた場合や、他のアルカリ金属を用いた場合にも容易に形成されることが明らかとなった。即ち、1-MeUHを用いても、アルカリ金属がK+やCs+の場合にはNa+の時とは異なるジグザグ状の無限柱状構造を、イミダト基としてスクシンイミドを用いると斜めに伸びる無限柱状構造を形成することが明らかとなった。これらは金属イオンとそれを取り囲むカルボニル酸素キャビティーのサイズによってコントロールされており、チャンネルサイズをコントロールすることによって分子フィルターとしての観点からも極めて興味深い構造と考えている。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Mizutani: "Foramation of a Novel Diaqua Disodium Tetrakis(1-methyluracilato)palladium Complex with a Unique Supramolecular Channel Structure." Chem.Lett.663-664 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Mizutani: "An Infinite Chiral Single-helical Structure formed in Cu(II)-L-/D-glutamic Acid System." Inorg.Chim.Acta. 298. 105-110 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Waizumi: "Studies on Precrystalline Aggregations of 2Zn-Insulin by a Self-assembly Theory." Chem.Lett.999-1000 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kobayashi: "Self-assembly of Porphyrin Arrays by Hydrogen Bonding in the Solid State:An Orthogonal Porphyrin-bisresorcinol System." Chem.Eur.J.4. 417-424 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] N.Ohata: "Aromatic-Carboxylate-controlled Self-Organization of Copper(II)-L-arginine Complexes." Inorg.Chim.Acta. 286. 37-45 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Mizutani: "Structural Evidence for an Intramolecular CH-p Interaction in Ternary Metal(Cu(II),Pd(II)Complexes Involving o-/m-/p-Methyl Substituted Phenylalanine and 1,10-Phenanthroline." Bull.Chem.Soc.Jpn.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] H.Masuda: "アミノ酸金属錯体の示す特異な自己組織化と自己修復現象" 日本結晶学会誌, 8 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2018-03-28  

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