研究課題/領域番号 |
10149225
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上山 憲一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80093376)
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研究分担者 |
岡村 高明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90252569)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | フェロセン骨格 / 分子間NH…O=C水素結合 / 水素結合ネットワーク / 錯体の集積 |
研究概要 |
非天然型アミノ酸[(C_5H_4NH_2)Fe(C_5H_4COOH)](1)を基本骨格とする[(C_5H_4NHCOCH_3)Fe(C_5H_4CONHCH_3)](2)と2量体である[(CH_3CONHC_5H_4)Fe(C_5H_4CONHC_5H_4)Fe(C_5H_4CONHCH_3)](3)を合成し、結晶中、及び溶液中での水素結合の形成について調べた。2は隣接するアミド基どうしが分子間NH…O=C水素結合を形成している。また、3も3つのアミド基全てが分子間NH…O=C水素結合を形成しており、三次元ネットワークを形成していることがわかった。水素結合の形成は固体状態でのIR測定の結果からも支持され、2ではv(NH)が3338、3281cm^<-l>に観測されるのに対し、3ではv(NH)が3364、3330、3262、3213cm^<-l>に観測され、3の方が2よりも強い水素結合を形成していることが明らかとなった。 2、3を分子間水素結合を形成できない1mM.CH_2Cl_2希薄溶液中でIR測定を行った結果、2では明らかに水素結合を形成していると考えられるv(NH)が3339、3272cm^<-l>に、v(C=O)が1649、1681cm^<-l>に観測された。これは希薄溶液中では分子内水素結合を形成していることを示す。水素結合を形成しているv(NH)と形成していないv(NH)が各々2種類ずつ観測されたことから、アミドの上下で水素結合を形成した、2つのコンフォーマーが速い相互変換をしているものと考えられ、NOESYスペクトルによる溶液構造解析の結果からも支持される。1を用いてオリゴペプチドを合成してアミド基の数を増やした時、アミド基の数が増えるほど水素結合は強くなると考えられる。 フェ口セン骨格を有するオリゴペプチドは分子間や分子内での多様な水素結合の形成が可能であり、それ自身、或いは他の分子との組み合わせによる錯体の集積に於て有用な構成単位となり得る。また、さらに他のアミノ酸との複合化により、水素結合ネットワークを有する新規集積化への応用も期待できる。
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