研究実績の概要を以下に示す。 1. Rb_xC_<60>錯体薄膜の局所電子構造のトンネル顕微鏡による解析: RbドープによりC_<60>薄膜の格子間隙でのフェルミ準位付近の電子状態密度が顕著に増大することがSTM/STS解析の結果から明らかとなった。これは、この錯体の金属的導電性発現の微視的機構を示すものとして興味深い結果である。 2. 単層カーボンナノチューブ(SWCNT)のトンネル顕微鏡による研究: 一本のSWCNTの構造、電子状態をSTM/STS解析によって明らかにすることを試みた。 3. TDAE-C_<60>錯体結晶の気相成長の成功と磁性、導電性の測定。 4. Ce_xC_<60>錯体が10.5Kで超伝導を示すことおよび強磁性的振舞いを示すことを発見した。
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