研究課題/領域番号 |
10151229
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小山 公美子 大阪大学, 医学部, 助手 (90294066)
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研究分担者 |
三好 康雄 大阪大学, 医学部, 助手 (50283784)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | Peutz-Jeghers syndrome / STK11 / LKB1遺伝子 / 遺伝子診断 / PCR-SSCP法 / APC遺伝子ファミリー / APCL(APC-Like) / βカテニン |
研究概要 |
特徴的な病態を示すPeutz-Jegherssyndrome(以下PJSと省略)の発症機序を明らかにすることは複数の臓器における腫瘍発生のメカニズム解明につながると考え、原因遺伝子をポジショナルクローニング法により単離、同定することを目的に研究を行って来た。 PJS原因遺伝子座領域である19番染色体短腕テロメア近傍(19p13.3)約1cMをコスミドおよびBACクローンを用いてコンティグ化を行った。随時、コンティグ化されたクローンのゲノムシークエンスを行い塩基配列を決定し、コンピューターによるエクソン予測プログラムを利用して遺伝子の候補を同定した。同定された遺伝子については、PJS患者における変異検索を行ったが変異は確認されなかった。 しかしながら1998年1月、HemminkiらによってPJS原因遺伝子が単離され、我々も疾患の診断、予防や早期発見への応用を考え、PJS原因遺伝子STK11/LKB1の蛋白質翻訳領域についてPCR-SSCP法およびsequence法によりPJS患者、計17家系65人についての変異検索を行った。12家系番において13の変異が確認され、変異の同定された家系については、家系内のPJS患者全員に同一の変異を認めた。7家系については蛋白の合成力中断する変異であった。変異が同定された6例において、キナーゼ活性中心の一部であるエクソン6に遺伝子変異が認められ、遺伝子変異のホットスポットであることが示唆された。 また、PJS原因遺伝子領域より単離されたAPC遺伝子ファミリー;APCL(APC-Like)の構造と機能解析を行なった。ゲノム構造およびアミノ酸配列のいくつかの特徴的な構造は癌抑制遺伝子N℃に高い相同性を示し、機能的にもβカテニンとの結合が確認され、分解を誘導しWnt7/Winglessシグナル伝達経路を負に調節する働きがあることが明らかになった。
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