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がん発生・進展に重要なミッドカインの組織保護能と細胞内シグナル伝達

研究課題

研究課題/領域番号 10152224
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

門松 健治  名古屋大学, 医学部, 助教授 (80204519)

研究分担者 村松 喬  名古屋大学, 医学部, 教授 (00030891)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワードミッドカイン / TGF-βスーパーファミリー / 前癌状態 / プレイオトロフィン / 受容体 / スプライシングバリアント
研究概要

1. がん化早期段階におけるヘパリン結合性成長因子、ミッドカイン(MK)の役割:がん化の過程でMKがどの段階から高発現するかをがん化過程のよく知られているヒト大腸癌を用いて調べた。その結果MKは前がん状態と考えられる腺腫の段階から高発現することがわかった。今回の結果はin vivoにおいてもがん化の早期からMKが関わることを示唆した。
2. 変異型MK発現とがん進展との相関:消化器がんのリンパ節転移症例でほぼ全例にMKのスプライシングバリアントが発現することが判明した。この発見は、転移マーカーとしてのみでなく、スプライシングバリアントの発現機構とがん転移との関連、変異型MKの機能解明といった点で今後に興味深い課題を提供した。
3, TGF-betaスーパーファミリーとMKの相互作用:アフリカツメガエルに初期胚への注入実験で、MKとアクチビンが共同して頭部神経組織をつくること、その際アクチビンの中胚葉誘導作用がMKによって抑制されることを明らかにした。この結果はTGF-betaスーパーファミリーとMKの間にクロストークの機構がある可能性を提示したと言える。
4. MKの結合蛋白:細胞膜上のMK結合蛋白として400kDaを越える高分子量蛋白を見いだした。この蛋白は固相化されたMKを結合し、ヨードラベルされたMKとクロスリンクされる。現在この分子のクローニングを準備しているが、このことによりMKの作用機構の解明は飛躍的に進歩すると期待される。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ye,C.ら: "Expression of midkine in the early stages of carcinogenesis in human colorectal cancer." Brit.J.Cancer. 79. 179-184 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Nakamrua,E.ら: "Disruption of the midkine gene(Mdk)resulted in altered expression of a calcium binding protein in the hippocampus of infant mice and their abnormal behavior." Genes To Cells. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Yokota,C.ら: "Midkine counteracts the activin signal in mesoderm indction and promotes neural formation." J.Biochem.123. 339-346 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Maeda,N.ら: "A receptor-like tyrosine phosphatase 5(PTP 5/RPTP β)binds midkine:involvement of arginine 78 of midkine in the high affinity binding to PTP 5." J.Biol.Chem.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Miyashiro,M.ら: "Midkine expression in transient retinal ischemia in the rat." Cur.Eye Res.17. 9-13 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Miyauchi,M.ら: "Frequent expression of midkine gene in esophageal cancer suggests a potential usage of its promoter for suicide gene therapy." Jpn.J.Cancer Res.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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