研究課題/領域番号 |
10152240
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
的崎 尚 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (80252782)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1998年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | チロシンホスファターゼ / SHP-2 / SHPS-1 / Ras / MAPキナーゼ |
研究概要 |
研究代表者は、src-ホモロジー2領域(SH2ドメイン)を有しているPTPase、SHP-2を発見し以後一貫してこのPTPaseの細胞増殖機構における生理的役割につき研究を継続している。SHP-2は、様々な増殖因子刺激によるRas/MAPキナーゼの活性化に重要な役割を果たしている。SHP-2の生理機能を明らかにする上で、最近、私達は、SHP-2の結合基質蛋白質SHPS-1(SHP Substrate-1)の遺伝子クローニングに成功している。SHPS-1は、分子量120kDaの受容体型の糖化膜蛋白質で、4個のYXXL/V/Iチロシンリン酸化モチーフを細胞内部分に有している。増殖因子刺激や細胞接着刺激等によりSHP-2はSHPS-1と複合体を形成することにより活性化され、Ras/MAPキナーゼカスケードを活性化する可能性が想定される。しかしながら、SHPS-1/SHP-2複合体による、Ras/MAPキナーゼ活性化の詳細な機序は未だ不明である。そこで、本研究計画においては、以下の研究を行った。 [1]SHPS-1の細胞内、外ドメインに対する結合分子の同定免疫グロブリンFc領域との融合蛋白とした可溶性SHPS-1細胞外ドメインを大量に精製し、これを探子として、SHPS-1リガンド候補蛋白質の解析を行った。肝臓、及び脳にSHPS-1リガンドの存在を示唆する結果を得ている。現在、Cos細胞を用いた発現クローニングを行っている。一方、SHPS-1の細胞内ドメインに結合する蛋白質を酵母LexA-Two-Hybrid Systcmを用いスクリーニングしたが、有望なクローンは得られなかった。 [2]SHS-1遺伝破壊マウスの作製と解析SHPS-1遺伝子破壊マウスを作製した。 [3]新規SHP-2結合基質蛋白質の同定SHP-2結合基質蛋白質は、PTPase活性を喪失した変異型SHP-2を強制発現させた際には、高度にチロシンリン酸化され且つSHP-2と安定な複合体を形成する分子量100K蛋白質を精製した。
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