研究課題/領域番号 |
10152252
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
澤田 典均 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (30154149)
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研究分担者 |
小海 康夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20178239)
飛岡 弘敏 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90291559)
千葉 英樹 札幌医科大学, 医学部, 助手 (00295346)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | タイト結合 / 細胞電気抵抗 / occludin / Min mouse |
研究概要 |
タイト結合は細胞間接着装置のひとつで、細胞間間隙の物質通過を制御するバリア機能と細胞の極性を維持するフェンス機能を有している。前者は血管内皮細胞においては癌の転移に防御的に働く。 一方、後者は癌の細胞極性喪失に深く関わっている。ともにがんの生物学的特性を理解するうえで重要な現象である。 今年度は、(1)タイト結合の膜蛋白occludinをラット肺血管内皮細胞に大量に発現させタイト結合の構造および機能の変化を検討した.得られたOC導入RLEではOCは細胞接着部に大量に認められ、ポリクロナルおよび細胞質ドメインに対するモノクロナル抗体の染色性から膜を貫通して局在していることかたしかめられた。しかし、タイト結合機能を反映する電気抵抗値やトレイサーの細胞間透過性に変化はみとめられなかった。また免疫電顕からOCはactinによるタイト結合の機能調節に重要な役割を果たしている可能性が示された。(2)Minマウスの消化管ポリープの悪性化過程におけるタイト結合蛋白の変化および機能の変化を共焦点レーザー顕微鏡、電顕を用いて観察した。特にタイト結合機能は、種々の分子量のFITC-dextranの組織へのしみこみを指標にin situで評価した。同一ポリープ内で、高分化型腺癌部ではタイト結合蛋白は正常部とほぼ同様の発現を示し、FITC-dextranの組織へのしみこみも認められなかった。低分化型腺癌部ではタイト結合蛋白の発現は著明に低下しFITC-dextranの組織へのしみこみも認められた。この所見は電顕的にも確認された。これより、腺腫の悪性化過程でタイト結合蛋白の減少および名の機能低下が起こることが示された。癌化の進行に伴うタイト結合の機能低下は、細胞極性喪失という癌の特性の発現機序そのものと考えられる。
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