研究課題/領域番号 |
10152262
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)佐々木研究所 |
研究代表者 |
及川 恒之 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 部長 (80150241)
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研究分担者 |
山元 ひとみ 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 研究員 (30290977)
根岸 文子 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 研究員 (40177902)
山田 俊幸 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 主任研究員 (20183981)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | PU.1 / Ets / がん遺伝子 / 細胞増殖 / 分化 / アポトーシス / 白血病 |
研究概要 |
PU.1過剰発現によるMEL細胞の分化阻害・増殖抑制・アポトーシス誘導の分子機構につき、本年度は以下の点を明かにした。 1) PU.1過剰発現によりMEL細胞に誘導される増殖抑制の分子機構を知るため、増殖関連遺伝子c-myc,c-myb,c-fosプロモーターに及ぼすPU.1の過剰発現の影響をレポーターアッセイにより検討した。各レポーター遺伝子とともにets-1あるいはets-2発現ベクターを導入すると、それらのプロモーター活性はdose dependentに増強されたが、レポーター遺伝子とともにPU.1発現ベクターを導入するとレポーター遺伝子の活性は逆に量依存性に抑制された。この抑制はEts結合配列を介する競合の結果ではなく、generalなものであった。 2) PU.1過剰発現によりMEL細胞に誘導されるアポトーシスと、赤血球の生存に関与する転写因子GATA-1のDNA結合能の消失の間に強い相関を見い出した。この抑制はアポトーシス誘導細胞内に存在する分子量20kDa以下の因子が関与すると推測される結果を得ていることから、現在、この蛋白質の生化学的単離同定を目指している。 3) われわれは、PU.1には転写補助因子であるCBPが結合することを見い出したが、欠損変異株を用いたGSTpull down assayにより、PU.1の転写活性化ドメイン(74〜122a.a.)とCBPのC末のE1A結合領域とオーバーラップする部位(1283〜1915a.a.)とが結合することが分かった。また、レポーターアッセイからCBPはPU.1の転写補助因子としても作用することが明らかとなった。現在、CBPを親のMEL細胞およびPU.1導入MEL細胞にトランスフェクトして、上記の現象の誘導にどのような効果があるかを検討している。
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