研究課題/領域番号 |
10153220
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐藤 博 金沢大学, がん研究所, 教授 (00115239)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | マトリックスメタロプロテアーゼ / ゼラチナーゼA / MT-MMP / 浸潤 / Ets-1 |
研究概要 |
癌組織にはきわめて特徴的に活性化型ゼラチナーゼAが存在しその発現量は癌の悪性度と相関すると報告されてきた。我々は癌組織に発現するゼラチナーゼA活性化因子として膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT1-MMP)を同定し癌組織における発現を検討することによりMT1-MMPは肺癌、乳癌、胃癌、大腸癌などの癌組織に特異的に高発現することを見い出した。今回さらに舌癌、腎癌、グリオーマについてその発現レベル、浸潤性、悪性度、予後等との相関性を統計的に検討した。その結果、いずれの場合にもMT1-MMPは癌組織のほぼ全例に発現が認められその発現レベルは浸潤性、悪性度、予後と有意に相関した。舌癌においてはMT1-MMP、ゼラチナーゼA、血管新生のレベルは5年生存率、浸潤性と相関したがTIMP-2には相関関係が認められなかった。MT1-MMPの酵素活性として上述のゼラチナーゼA活性化とMT1-MMP自身の細胞外基質分解活性があるが、阻害物質を用いたin vitroの浸潤実験においてはMT1-MMP自身の分解活性が細胞浸潤には重要であることが明らかとなった。したがって現在進行中のMT1-MMPリコンビナントタンパクを用いた薬剤スクリーニングの有用性が示唆された。 一方グリオーマ組織及び細胞株を用いた解析により、これらの組織および細胞ではいくつかのMMPの転写調節に関与するEts-1の高発現が認められた。またEts-1のドミナントネガティブ変異体の発現は細胞の浸潤性増殖を著しく抑制したことから今後Ets-1は癌細胞浸潤抑制の有望な標的であることが示唆された。
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