研究課題/領域番号 |
10153222
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉開 泰信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90158402)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
|
キーワード | IL-15 / 癌性胸膜炎 / NK細胞 / CD8細胞 / ガンマインターフェロン / 感染 |
研究概要 |
IL-15の腫瘍や感染症での防御機構における役割を明らかにするために、マウスの癌性胸膜炎モデル、大腸菌感染症、サルモネラ感染症、さらに単純ヘルペス2型(HSV-2)感染症モデルにおけるIL-15の役割を検討した。 IL-15の抗腫瘍効果を、Meth A胸腔内接種BALB/cマウスモデルを用いて、レコンビナントIL-15を投与する系で検討した。IL-15 100ngを腫瘍接種後3回投与した群では、コントロール群に比べて有意に生存率を高めた。胸腔内浸出細胞を用いたWinn assayでは、胸腔内浸出細胞からasialo GM1陽性細胞またはCD8陽性細胞を除去することによって抗腫瘍効果が減少した。このことからIL-15による抗腫瘍効果は、asialo GMl陽性のNK細胞とCD8T細胞がエフェクター細胞として働いていることが明らかとなった。 HSV-2型感染症モデルにおいてIL-15 500ngを腹腔感染後、5日間連日投与すると、NK細胞、CD8T細胞の増加とHSV-2特異的CD4Thl細胞の活性化が認められ、強い抵抗性を賦与することができた。 マウスの大腸菌感染症(E.coli.ATCC26)及びサルモネラ感染症(Salmonella choleraesuis,31N-1)での内因性IL-15の役割を明らかにするために、抗IL-15抗体投与マウスを用いて検討した。その結果、大腸菌感染症では、γδ型T細胞の増加が、サルモネラ感染症ではNK細胞の増加が、それぞれ阻害され、感染抵抗性が減弱した。
|