研究課題/領域番号 |
10153235
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
村上 章 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
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研究分担者 |
岩瀬 礼子 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (90283697)
山岡 哲二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (50243126)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 核酸ドラッグ / アンチセンス / デコイ / ピレン / 蛍光プローブ / 高次構造 |
研究概要 |
がん発症に関わる遺伝子の発現を配列特異的に制御する化学治療薬として核酸ドラッグ(アンチセンス分子、デコイ型核酸)に着目し、それらのを論理的分子設計ならびに機能評価を行った。研究は3種類に大別される。 第1にアンチセンス効果の増強を目的として光エネルギーの利用を行った。具体的には光架橋反応(365nm照射)をするソラレンを持つアンチセンスDNA(PS-AS-Oligo)を開発し、子宮頸がん由来培養細胞の増殖制御をUVA照射下に行った。その結果、従来のアンチセンス分子の作用濃度の数十分の1の濃度で増殖制御(IC_<50>:1μg/ml),が認められ、さらにその制御が配列依存的であることを認めた。 第2に前年度開発したRNAの高次構造環境に敏感に感応するピレン修飾アンチセンスプローブ(Upy-Oligo)に改良を加え、一本鎖RNA認識に伴う蛍光増感が300倍以上、高次構造を有する5s-rRNAのループへの結合では90倍にも達するプローブの作製に成功した。mRNA上のアンチセンス分子結合部位検索に適したプローブとして有効であると結論した。 第3に新たな核酸ドラッグとして、転写制御因子の選択的制御を目的とした架橋型2重鎖DNAを設計・合成した。それらを用いて子宮頸がん由来培養細胞の増殖制御を行った結果、架橋型2重鎖DNAが配列依存的ながん細胞の増殖制御能(IC_<50>:20μg/ml)を持つことを確認した。 以上の結果を総合的に考察し、新たな高性能がん細胞増殖制御核酸ドラッグの設計に着手した。
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