研究課題/領域番号 |
10153242
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
原田 実根 岡山大学, 医学部, 教授 (00019621)
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研究分担者 |
竹中 克斗 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (30301295)
品川 克至 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (00273988)
石丸 文彦 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (50284097)
木浦 勝行 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10243502)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 高年者白血病 / 同種抹消血幹細胞移植 / 移植前治療 / G-CSF / 抹消血幹細胞採取 / VNTR / 急性GVHD / ドナーリンパ球輸注 |
研究概要 |
高齢者に達していない50-60歳の高年者白血病に対する治療戦略は確立しておらず、同種骨髄移植より安全性が高く、造血回復の早い同種末梢血幹細胞移植は治癒的治療法となる可能性が期待される。移植前処置を軽減化し、移植片拒絶防止のための免疫抑制療法を工夫することによって、早期治療関連毒性を低下させることにより、高年者においても同種末梢血幹細胞移植は実施可能と考えられる。高年者白血病症例では、ドナーも高年であることが予想されるが、今回の検討では50歳以上の高年ドナーにおいても、G-CSF10μg/kgを5日間皮下投与し、投与後4、5日目に処理血液量200ml/kgのアフェレーシスで、安全に、また十分量の末梢血幹細胞を採取することが可能あった。さらに、移植前処置の軽減化を目的として、cyclophosphamide 60mg/kg×2日とAra-C2g/m^2×2日の併用療法(CA/CY療法)を試みた結果、CA/CY療法でも移植片の生着がみられ、また、骨髄・非骨髄毒性は通常の移植前治療と比較して格段に低下し、高年者にも応用可能であると考えられた。また、移植後のキメラ状態をDNAの多型性(VNTR)を利用して検討した結果、CA/CY療法によっても、移植後早期から、完全なドナー型になることが明らかとなった。こういった基礎的検討により、高年者にも同種末梢血幹細胞移植は実施可能と考えられ、当施設では、すでに数例の症例の選定を終え、同種末梢血幹細胞移植に向けて準備中である。高年者に対する同種末梢血幹細胞移植の実行可能性、安全性が示されれば、高年者白血病に対する治癒的治療法の適応拡大が期待される。
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