研究課題/領域番号 |
10153254
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
阪口 薫雄 熊本大学, 医学部, 教授 (70192086)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | B細胞レセプター / タンパク質脱リン酸化 / ラバマイシン / 細胞増殖 / 脳神経 / 免疫抑制剤 / 抗体産生 / 液性免疫 |
研究概要 |
B細胞抗原レセプターシグナル伝達分子(Igbp1/α4)が蛋白脱リン酸化酵素proteinphosphatase2A(PP2A)に直接結合して、その酵素活性を制御している分子である。 Igbpl/α4の解析を行ない、以下のことを明らかにした。(1) alpha4は細胞の維持、増殖において蛋白質合成系を制御するラパマイシン感受性シグナルを伝達する。(2) 蛋白質脱リン酸化酵素protein serine/threonine phosphatase2Aの触媒サブユニットと特異的に結合する。(3) その結合によって脱リン酸化酵素の活性を制御する。(4) Igbp1(α4)分子のゲノム遺伝子解析を行ない、さらにIgbp1(α4)に関連した分子が存在することを見いだした。この分子は脳神経系細胞での選択的な発現が見られることからα4-bと名付けた。α4-bはほぼ同じサイズの分子として細胞質内に発現し、その発現はIgbp1(α4)とはまったく異なり、神経細胞であるPC12,において選択的であり、選択的プロモーター領域で制御されていることをしめした。神経細胞は元来、蛋白質脱リン酸化酵素の発現が高く、PP2Acも脳神経細胞でフォスファターゼ結合蛋白ファミリーであることがわかった。このIgbp1(α4)分子がB細胞抗原レセプターから細胞内、核内で蛋白質の脱リン酸化を促すPP2Aの制御に及ぶ一連のシグナル伝達経路を明らかにする鍵となる機能分子であることが明らかになった。
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