研究課題/領域番号 |
10153270
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
野口 耕司 国立がんセンター, 研究所・生物物理部, 研究員 (80291136)
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研究分担者 |
北中 千史 国立がんセンター, 研究所・生物物理部, 室長 (70260320)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Myc / アポトーシス / JNK / 癌 |
研究概要 |
癌関連遺伝子産物による癌細胞の細胞死の分子機構の解明は、新しい癌の分子標的治療法を開発する上で非常に有益な情報をもたらすものである。我々は、イントロンレス構造を持つユニークなmyc関連遺伝子、s-mycを発見し、この遺伝子産物やMyc-family蛋白質によるアポトーシス誘導機構を解析してきた。 本研究課題では、癌治療の分子標的としてMycとストレスキナーゼ、JNKとp38MAPKに注目し、紫外線、抗癌剤等によるストレス反応性シグナルとMyc依存的アポトーシスの相関を明らかにするとともに、癌細胞に特徴的な細胞死の新たな分子機構を解析し、その結果を癌の分子標的治療法における新規の標的分子の同定に応用することを目的とした。その結果、Myc高発現細胞では、紫外線やシスプラチンなどの抗癌剤によるアポトーシス誘導に高感受性を示すこと、このアポトーシスにc-Jun N-terminalkinasc(JNK)やp38MAPKが機能していることを明らかにした。特にJNKは、c-Myc蛋白質と会合しその転写活性化ドメインを直接リン酸化することで、c-Myc依存的アポトーシスの細胞死誘導シグナルを伝達していることが明らかになった。これらの知見は、ストレス反応性キナーゼ、JNKがc-Myc依存的アポトーシスを直接制御していることを初めて示すもので、抗癌剤等による細胞死誘導における新たな分子機構の存在を示すものとして非常に重要と考えられる。以上の本研究結果から、JNKの活性化シグナルがc-Myc依存的なアポトーシスを選択的に誘導できる可能性が初めて示唆され、また、将来的にはc-Mycを高発現している癌細胞に特異的に細胞死を誘導できる新しい分子標的治療法や新規抗癌剤の開発への応用が期待される。
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