研究課題/領域番号 |
10155215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡野 栄之 大阪大学, 医学部, 教授 (60160694)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / グリア細胞 / 分化 / 転写因子 / REPO / ホメオドメイン / yeast one-hybrid法 |
研究概要 |
ショウジョウバエにおけるグリア細胞の分化決定機構を明らかにすることを目的として、グリア細胞特異的転写因子Repo蛋白質の転写制御について解析を行った。ショウジョウバエにおけるRepo蛋白質はその発現様式と1次構造の解析によりグリア細胞特異的な転写制御因子として考えられている。我々はRepoの転写制御能を調べる目的で次のような実験を行った。1)Repoのさまざまな領域を欠失した蛋白をCOS7細胞内に発現させ、免疫蛍光法により細胞内での分布を調べた結果、少なくとも303-393アミノ酸内に核移行シグナルが存在することが明らかとなった。2)S2細胞にてRepoのさまざまな領域を欠失した蛋白を用いルシフェラーゼアッセイを行った結果、124-219アミノ酸が含まれている場合に著しい活性の増加が認められた。3)すでにin vitroで結合することが知られている配列を含むゲノム断片を備えたレポーターを用いルシフェラーゼアッセイを行った結果、全長の蛋白を発現させたときには活性の増加が認められたが、ホメオドメインのみが欠失した蛋白ではほとんど活性が認められなかった。これらの結果から、Repoはホメオドメインを介し下流標的因子の転写を促進的に調節していることが明らかとなった。また、in vivoにおいても、全てのニューロブラストにてrepo遺伝子産物を異所的発現させたとき、異所的なM84(グリア細胞特異的なエンハンサー・トラップ系統)発現細胞数の増加が認められた。さらにより直接的に下流標的因子を単離する目的で、yeastを用いたyeast one-hybrid法によるスクリーニングを行った結果、複数の陽性クローンを得ており、部分的な塩基配列の決定の結果、in vitroの系によりREPO蛋白質が結合することが知られている配列を有していた。
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