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海馬苔状線維終末に発現するシナプス前カイニン酸型グルタミン酸受容体の機能

研究課題

研究課題/領域番号 10156207
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関群馬大学

研究代表者

神谷 温之  群馬大学, 医学部, 講師 (10194979)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードシナプス伝達 / グルタミン酸 / 海馬
研究概要

海馬CA3野苔状線維シナプスはカイニン酸受容体を高密度に発現している。これまでに、苔状線維の高頻度刺激に応じてシナプス後部のカイニン酸受容体が活性化され緩徐な興奮性シナプス後電位(slow EPSP)の発生に寄与することが示されているが、シナプス前部のカイニン酸受容体の機能については明らかでない。本研究では、カイニン酸受容体活性化がシナプス前性の作用を示す可能性について検討した。マウス海馬スライス標本において苔状線維の電気刺激により生じるフィールド電位変化を細胞外記録法により記録した。低濃度(0.2μM)のカイニン酸投与によりフィールドEPSPは抑制され、このときシナプス前線維集合活動電位(presynaptic volley)は可逆的に増大した。低Ca^<2+>液中で単離して測定したシナプス前線維集合活動電位も同様にカイニン酸により増大し、この作用はカイニン酸受容体脱感作剤SYM2081により抑制された。これらの結果から、苔状線維シナプスにおいてカイニン酸受容体活性化はシナプス前線維の興奮性を亢進する作用を示すと考えられた。海馬CA3野はカイニン酸受容体サブユニットの多くを発現し、カイニン酸投与により過剰な興奮状態である発作波を発生することが知られている。これまでに報告された苔状線維シナプス後部の興奮作用とともに、本研究で明らかにされたシナプス前部のカイニン酸受容体を介した苔状線維入力の興奮性亢進が協同的に作用し、カイニン酸による過興奮状態に寄与する可能性が考えられた。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Kamiya: "Kainate receptor-mediated inhibition of presynaptic Ca^<2+> influx and EPSP in area CA1 of the rat hippocampus." Journal of Physiology. 509. 833-845 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] S.Ozawa: "Glutamate receptors in the mammalian central nervous system." Progress in Neurobiology. 54. 581-618 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kamiya: "Slow synaptic responses and modulation" K.Kuba,H.Higashida,D.A.Brown & T.Yoshioka(印刷中),

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷温之: "脳神経研究の進めかた" 真鍋俊也,森寿,片山正寛, 5 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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