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中性子結晶構造解析によるヒトリゾチーム安定性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10157101
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関筑波技術短期大学

研究代表者

米澤 康滋  筑波技術短期大学, 情報処理科, 助手 (40248753)

研究分担者 新村 信雄  日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 研究主幹
藤原 悟  日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 副主任研究員
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード中性子結晶構造解析 / 熱安定性 / 水和水 / PDBデータベース / 構造情報解析
研究概要

中性子による蛋白質結晶構造解析は、X線結晶構造解析では非常に困難である蛋白質の水素原子の精密位置決定が容易に可能であるような特色を備えている。蛋白質の水素原子位置を精密決定しその情報を考察することで蛋白質立体構造構築原理の解明が一層発展することが期待されている。
この様な状況の下、我々はアミノ酸置換を施された一連のヒトリゾチーム変異体の中性子結晶構造解析から水素原子の精密位置決定を行い、蛋白質に関与する水素原子が立体構造安定性に及ぼす影響を解明する研究を推進中である。
中性子回折に利用しうるビーム強度はX線に比べて二桁から三桁ほど低く、これを補うために中性子回折計の工夫はもちろんのこと、溶媒が重水でかつ良質な大型単結晶(1.5mm角)が必要である。しかしこの作成は一般に容易ではない。
我々は、野生型及び各種変異型ヒトリゾチーム結晶化過程を詳細に測定し結晶化パラメータ(温度、pH、沈殿剤濃度等)が結晶化に及ぼす影響を調べることでこれらの結晶成長機構を解明し、これを応用することで必要とする結晶を作成することにした。
結晶化条件を様々に変化させ測定した結果 (1)溶解度測定から、沈殿剤濃度と蛋白質濃度の関係である相図(PhaseDiagram)を得ることができた。(2)アミノ酸置換に依存して蛋白質の溶解度は大きく変化することが定量的に明らかにできた。(3)溶媒が重水である時の蛋白質溶解度は軽水の場合と比べて変化し、その変化量はアミノ酸置換に依存することを定量的に明らかにすることができた。
この様な知見を元に、バッチ法で結晶化条件を適宜コントロールすることで結晶を作成した。その結果、野生型と変異型I59F及びI59Lについて中性子結晶解析可能であるような大型で完全性の高い単結晶を得ることができた。今後はさらに多くの変異体の結晶作成を同様に行い、原子力研究所のビームスケジュールを待って順次中性子結晶構造解析を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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