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カルシウム結合部位を導入したニワトリリゾチーム変異体を用いた再生初期構造の形成要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10157218
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

井本 泰治  九州大学, 大学院薬学研究科, 教授 (90038282)

研究分担者 植田 正  九州大学, 大学院薬学研究科, 助教授 (90184928)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード巻き戻し / リゾチーム / カルシウム結合部位 / アグリケーション / ラクトアルブミン
研究概要

リゾチームと高次構造において高い相同性を持つα-ラクトアルブミン(LAと略す)のCa結合領域をリゾチームの82から92のループ領域にそっくり導入した変異体を調製し、そのリゾチーム変異体(CaBリゾチームと略す)の還元状態からの再生過程に及ぼすCaの影響を評価した。変異を施したCaBリゾチームのtransformantを酵母を用いて発現させ、カチオン交換樹脂を用いた精製により目的物を得た。このCaBリゾチームを一旦還元し、Ca非存在下(2mMEDTA存在下)とCa存在下(2mMCaCl存在下)で、メルカプトエタノール-酸化型グルタチオンの系で経時的な再生を追跡した。明らかにCa存在下では、再生速度が速いことから、Caが存在すると導入したCa結合部位が速やかに形成することがわかった。一方、CaBリゾチームは酵母より発現すると収率が悪いので、大腸菌を用いた発現を行い、効率的に変性還元CaBリゾチームを得るために、N末端にSerが付加するようにデザインした(Ser^<-1>リゾチーム)。CaB Ser^<-1>リゾチームの濃度依存性はCa非存在下(2mMEDTA存在下または2mMCa存在下)では、peudo野生型(Ser^<-1>リゾチーム)のそれに比べ、濃度上昇に伴って大きく低下した。しかし、100mMのCa存在下では、CaB Ser^<-1>リゾチームの再生収率は、peudo野生型のそれに比べ、濃度上昇に伴ってもあまり低下せず、効率的な再生が起こっていることがわかった。そこで、100μMのCaB Ser^<-1>リゾチーム濃度における再生収率を種々のCa濃度の下で行った結果、Ca濃度に対する再生収率はシグモイド曲線となり、その中点のCa濃度は約35mMであった。再生の初期段階で構造形成とアグリゲーションが競合することがしられていることから、この結果は、再生開始のごく初期の段階でリゾチームの82から92のループ領域がランダムとは異なる構造(しかし、遷移状態の構造よりは緩い)をとることを意味している。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Abe,Y.: "Detection of a local interaction of hen lysozyme under highly denaturing conditions using chemically 13C-enriched methionine resonance." Journal of Biochemistry. 123・2. 313-317 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Maeda,Y.: "Effective renaturation of Met-1 lysozyme expressed in Escherichia coli as inclusion bodies." Maeda,Y.5・2. 67-74 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Ueda,T.: "Kinetic measurements of the interaction between a lysozyme and its immobilized substrate analogue by means of surface plasmon resonance" Journal of Biochemistry. 124・4. 712-716 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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