研究課題/領域番号 |
10158207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荒木 崇 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00273433)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / MADSボックス遺伝子 / 花 / 形態形成 |
研究概要 |
AGL6遺伝子関連の形質転換植物から、同一花内あるいは隣接花間で萼片の表皮細胞の合着が見られる挿入突然変異体を同定し、当該遺伝子をACE(ADEHESION OF CAL YX EDGES)と名付けた。さらに、EMSを変異原とする5つのアレルを同定した。表現型の結果、ace突然変異体では萼片の表皮細胞間で後天的合着がおきていること、萼片の表皮細胞が野生型植物の花粉管を発芽させる能力を有すること、等が明らかとなった。 挿入T-DNAを用いて、ACE遺伝子をクローン化した。ゲノム・クローンおよびcDNA,クローンの塩基配列の解祈から、ACE遺伝子は6個のエクソンと5個のイントロンからなり、FAD依存の何らかの酵素蛋白質をコードしていることがわかった。予想されるACE蛋白質は、青酸合成に関わる酵素であるmandelonitrile lyase(MDL)と全長にわたって高い相同性を示した。 ACE遺伝子を含む約14kbのゲノムDNA断片の導入によるace-4変異の表現型の相補を確認した。T-DNA挿入系統(ace-1)では、T-DNAはACE遺伝子の第2エクソンの3'末端付近に挿入していた。また、調べた4系統のEMS突然変異体でいずれもアミノ酸置換を伴う塩基置換を確認した。RNAブロット解析の結果、ACE遺伝子は花序(花蕾)で最も強く発現していることが明らかになった。葉・茎においても弱い発現が認められたが、根では発現が認められなかった。これは突然変異体において表現型異常が認められた部位と一致する。 ACE遺伝子は第1染色体下腕にマップされた。この領域にマップされる類似の突然変異として、hothead(hth)が最近になって報告されているが、そのアレルのひとつ(hth-9)はわれわれのスクリーニングによっても同定されたもの(CS2284)であり、対立性検定の結果、異なる遺伝子座の変異であることが確認された。
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