研究課題/領域番号 |
10158209
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
佐々 秀徳 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (50295507)
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研究分担者 |
平野 久 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (00275075)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 雌ずい / タンパク質 / 受粉 / バラ科 / RNase |
研究概要 |
本研究は雌ずいに特異的に存在するタンパク質を二次元電気泳動などの方法で同定し、アミノ酸配列分析と遺伝子の単離を通じてその構造と受粉・受精過程における役割を明らかにしていくことを目的とする。 本年度は、リンゴの雌ずいにおける、タバコTTS様タンパク質の同定とcDNAの単離を行った。タバコTTSは、花粉管伸張促進・誘導活性を持つと報告された、雌ずいに局在するPro-richな糖タンパク質である。TTSはN末端領域がProに富んでおり、Pro残基の多くがハイドロキシル化されてO結合型の糖鎖が結合している。TTSの分子量の約70%は糖鎖が占めており、はTTSの花粉管伸張促進・誘導活性に必須とされている。リンゴの花柱タンパク質を二次元電気泳動で解析したところ、TTSと類似した特徴的な挙動(糖鎖の不均一性によると考えられる弱塩基性高分子側から強塩基性低分子側へのスメア)を示すタンパク質を見いだした。このタンパク質を二次元電気泳動ゲルから回収し、N末端ならびに内部アミノ酸配列分析を行った。得られたアミノ酸配列に基づく縮重プライマーを用い、3'RACEによってcDNA断片を増幅し、クローン化してシーケンスした。その結果、解析したアミノ酸配列を含み、TTSと類似したアミノ酸配列をもつクローンが得られた。得られたTTS様のcDNA断片をプローブとしてリンゴ花柱cDNAライブラリーをスクリーニングし、相互に83%の相同性を示すアミノ酸配列をコードする2種類のcDNAクローンを得、MdPRP1、2(Malus domestica Pro-rich protein)と仮称した。これらのクローンの推定アミノ酸配列はタバコのTTSと約45%の相同性を示した。 リンゴTTS様タンパク質であるMdPRPとタバコTTSのアミノ酸配列を比較すると、Proに富むN末端側は相同性が低いが、Cysに富むC末端側は比較的保存されていることが明らかになった。cDNAのC末端側を増幅するPCRプライマーを設計し、バラ科植物であるナシ(リンゴと同様ナシ亜科)、アーモンド(サクラ亜科)、サクラ(サクラ亜科)、ハマナス(バラ亜科)の花柱RNAを用いてRT-PCRを行ったところ、すべての植物種からPCR産物が得られた。
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