研究課題/領域番号 |
10159216
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
太田 力 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助手 (10290892)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 遺伝的組換え / 減数分裂期組換え / DNA傷害の修復 / DNA複製時エラーの除去 / 出芽酵母 |
研究概要 |
1. 研究の目的: 真核生物の遺伝的組換えは、減数分裂期組換え、DNA傷害の修復、DNA複製時エラーの除去、遺伝子発現制御など多方面で機能して、生物の多様性と子孫の安定な保持において重要な役割を担っている。特に、組換えは減数分裂期で高頻度で起こり、出芽酵母では、これまで数十個の遺伝子が同定され、3つのグループに分けられている。即ち、組換えを制御するグループ(I)、組換えの開始である二本鎖DNA切断の導入に関与するもの(II)、相同DNAの検索、対合と交叉に働くもの(III)である。これら3つのグループの遺伝子産物は蛋白質複合体を形成することがTwo-Hybrid法、共同的免疫沈降法及び遺伝的解析から示唆されている。本研究では組換えを行う蛋白質複合体を分離、精製し、その構成及び各成分の機能解析と組換えを効率よく行う染色体構造の解析を目的とした。 2. 研究成果: 酵母の遺伝学的研究から相同組換えの最初の反応である二本鎖DNAの切断に関与すると考えられているMRE11遺伝子のアミノ末端にflag-tag(Asp-Tyr-Lyc-Asp-Asp-Asp-Asp-Lyeの8個のアミノ酸)を付けたものを酵母で発現させflag-tagに対する抗体カラムを用いてMRE11蛋白質複合体を精製することに成功した。このMRE11蛋白質複合体は一本鎖DNAおよび二本鎖DNAの切断活性を持つことが分かった。また、大腸菌を用いた組換え体MRE11蛋白質単独の活性を調べた結果、酵母から精製したMRE11蛋白質複合体と同様の活性が検出された。
|