研究課題/領域番号 |
10160204
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 日出男 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012775)
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研究分担者 |
菖蒲池 健夫 東京大学, 医科学研究所, 学振特別研究員
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | SEP1遺伝子 / 減数分裂 / Dhm2遺伝子 / 配偶子形成 / コヘシーン / Rhc21遺伝子 / Rad21遺伝子 / 胞子形成 |
研究概要 |
出芽酵母のSEP1遺伝子は減数分裂に必須であり、細胞の老化やテロメア長の維持にも関与する。従って、SEP1のマウスホモログであるDhm2は、マウスの配偶子形成、老化あるいは寿命に関連した機能をもつ可能性がある。Dhm2遺伝子の転写産物は非常に特徴的であり、精巣においてORFから予想される大きさの転写産物が検出されるが、精巣以外の臓器では、それよりも大きな転写産物が検出される。この精巣特異的な発現制御のメカニズムを探るため、心臓由来のDhm2cDNAをクローニングした。これを既知の精巣由来のDhm2cDNAと比較したところ、3′非翻訳領域のみが異なっており、この領域がDhm2mRNAの安定性に関与していることが示唆された。FISH法による染色体マッピングの結果、Dhm2遺伝子は第9染色体のF1領域に存在することが分かった。該領域にマップされるdu、tipは、発育不良、短命、不妊といった表現型を示す変異であることから、Dhm2遺伝子との関連が示唆された。 一方、出芽酵母RHC21/SCC1/MCD1遺伝子がコードするcohesinは、S期に複製した姉妹染色分体どうしをM期中期までつなぎ止めておくことで未成熟な染色体分配を抑制し、正常なmitosis進行に寄与する蛋白質である。cohesinの減数分裂過程における機能を、rhc21変異体を用いて検討した。その結果、rhc21変異体では、胞子形成率の低下、減数分裂期(および体細胞分裂期)の相同的組換え頻度の低下、がそれぞれみられた。このことから、RHC21が体細胞分裂期の染色体分配に加えて、減数分裂の進行や体細胞分裂期の相同的組換えにも重要な機能を持つことが示された。
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