研究課題/領域番号 |
10162201
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田村 隆明 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30112692)
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研究分担者 |
牧野 泰孝 千葉大学, 理学部, 助手 (20240989)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 中心体 / 細胞周期 / MAP / 肝臓がん |
研究概要 |
ラット肝臓の発癌において発現の増加する遺伝子の一つとして298アミノ酸をコードするHRP-1を同定した。本蛋白質はいくつかの細胞骨格系蛋白質、特に微小管・分裂装置関連蛋白質と有意な相同性を示し、蛋白質の全長にわたり様々なセリン・スレオニンキナーゼのりリン酸化部位を持っていた。HRP-1は発癌操作開始1カ月目から発現が上昇し、再生肝手術後の肝臓においても発現が増加していた。HRP-1の細胞内局在を間接免疫蛍光抗体法により解析したところ、肝細胞由来細胞株において中心体局在性が認められたが、その中心体局在性は、分裂期の中期から後期にわたって観察されなくなった。HRP-1の発現は肝細胞特異的である事が示唆され、ラット組織におけるHRP-1のmRNA・蛋白質レベルの発現も肝臓・腎臓特異的であった。過剰発現したHRP-1が微小管と局在を共にしたことより、HRP-1と微小管との結合性が考えられた。in vitro結合実験の結果HRP-1と微小管が結合することが示され、HRP-1は新規の微小管結合蛋白質MAPであることが明かとなった。HRP-1とガンマチュブリンの直接結合が認めれたことより、HRP-1がガンマチューブリンと微小管に結合し、組織特異的な機能を果たすと考えられる。
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