研究課題/領域番号 |
10162212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
岸 努 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (80260024)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 細胞周期 / 細胞複製 / G1サイクリン / SCFユビキチンリガーゼ / 出芽酵母 / ユビキチン |
研究概要 |
G1サイクリンの時期特異的な分解機構を明らかにするために、出芽酵母を用いて、以下の点について検討した。 1. G1サイクリンCln2の分解におけるGrr1の役割(Cln2のPEST配列のリン酸化の意義) これまでに、私がcdc34-l sicl株よりサプレッサーの原因遺伝子としてクローニングしたGRRlが、G1サイクリンの分解に特異的に関わることがわかっていたので、GrrlがG1サイクリンの基質認識に関わっている可能性を検討した。その結果、酵母抽出液を用いた免疫沈降法によって、GrrlとG1サイクリンCln2が結合することを明らかにした。この時、Grrlと結合したCln2はリン酸化型の分子種のみであった。Cln2がユビキチン化を受けるのには、Cln2のPEST配列がリン酸化されることが必須であるので、リン酸化に依存したCln2とGrrlの結合が、G1サイクリンの時期特異的なユビキチン化を決めている要因であることが示唆された。実際、非リン酸化型のCln2および、PEST配列を欠き安定化されたCln2がGrrlと結合しなかったことは、上記可能性を支持する。 2. Grrlの活性調節機構 すでに私は、GrrlがSkp1と結合して機能していることを明らかにしていたが、本年度、Grrl-Skp1の結合が、S期サイクリン依存キナーゼによって活性制御される可能性を示唆するデータを得た。今後、Grrl自身のリン酸化フォームのin vivoでの検出と、GrrlとSkp1の結合能がS期サイクリン依存キナーゼによって調節されているか、精製した蛋白質を用いてin vitroで検討していくとともにG1サイクリンCln2の時期特異的分解への寄与について検討していく予定である。
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