研究課題/領域番号 |
10162213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
戸所 一雄 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 副主任研究員 (80172170)
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研究分担者 |
小谷 秀示 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 基礎科学特別研究員 (60281622)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 染色体 / APC / 細胞分裂 |
研究概要 |
anaphase promoting complex/cycldosome(APC)は細胞分裂期特異的なユビキチンリガーゼとして働き、Cut2/Pdsl・をユビキチン化し姉妹染色体の分配を可能にし、cyclinBを分解しM期終了を可能にする。従ってAPCによる時期特異的、基質特異的な活性化が細胞分裂の進行にとって要となる。そこでヒトCdc20とCdhl/Hctlのホモログを単離し、姉妹染色体の分配開始にユビ・キチン化され分解される必要のあるCuL2/Pdslと、M期の終了に分解される必要のあるCyclin Bを基質とした基質特異的かつ時期特異的なN℃のユビキチ化活性の制御を調べた。その結果APCに結合しているCdc20がMPEによってリン酸化されるとN℃を活性化しCut2/PdslやCyclin Bをユビキチン化するが、PKAやMad2によって抑制されることが明らかになった。Cdc20は脱リン酸化されるとAPCの活性化は出来ない。またCdhlはMPFによりリン酸化されているとAPCに結合しないが、脱リン酸化されるとAPCに結合しAPCはCydin B等をユビ,キチン化する。これもPKAめリン酸化により抑制されるがMad2によつ.ては制御されない。このようにM期のAPCは時期特異的に特異的基質を自然な時間の流れの中で巧みに制御されながらユビキチン化していくことが判明した。M℃と活性化因子のリン酸化脱リン酸化、2種の活性化因子Cdc20とCdhl、チェックポイントによる阻害因子によって特異的基質をタイミング良くAPC活性は制御されることが明らかになった。MPFはPlk、Cdc20、Cdhlのリン酸化を通してAPCの活性を制御し、その結果自らの活性を必要な時だけ活性化するという見事なフィードバック制御を行っていることが明らかになった。
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