研究課題/領域番号 |
10163218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柳川 伸一 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70183978)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Wnt / シグナル伝達 / Armadillo / β-カテニン / プロテアソーム / ユビキチン |
研究概要 |
Wnt/wgシグナルによりβカテニン/Armの著しい細胞質内蓄積が誘導される。またβカテニン/Arm蛋白の細胞質内レベルは主にその蛋白分解速度によって制御されている事が知られている。即ち、Wnt/wgシグナルの無い状況では、βカテニン/ArmはGlycogcn synthase kinase 3-β(GSK3-β)/ZW3によるリン酸化を受け、Ubiqutin・プロテアソーム系により速やかな特異的分解を受けるため、その細胞質内濃度は低く保たれている。一方Axinはβカテニン、GSK3-βそして癌抑制遺伝子産物APCをともに直接結合するドッキング蛋白質であり、GSK3-βによるβカテニンの特異的リン酸化を著しく促進する事によって、βカテニン蛋白量を負に調節していると考えられている。clone-8及びS2細胞をプロテアソームの特異的阻害剤Lactacystin(30mM)で処理すると、通常では認められないUbiqutin化されたArm蛋白の著しい蓄積が認められた。従って、Arm蛋白の分解にはUbiqutin・プロテアソーム系が関与している事が確認された。Atytical Proitein Kinase Cの阻害剤であるBisindolmaleimide(50uM)によってもArm蓄積が生じるが、この場合はArmはUbiqutin化されておらず、より前のステップでArm蛋白の分解が阻止されているものと考えられた。Arm/βカテニン蛋白質に作用するF-box蛋白Supernumerary limb(Slimb)のを強制発現はUbiqutin化されたArm蛋白の蓄積をもたらした。現在この分子機序を解析中である。
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