研究課題/領域番号 |
10163227
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 明夫 九州大学, 理学部, 教授 (30037379)
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研究分担者 |
北田 栄 九州大学, 理学部, 助手 (20284482)
荻島 正 九州大学, 理学部, 助教授 (70177153)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | プロセシングペプチダーゼ / プロセシング / ミトコンドリア / 前駆体タンパク質 / 基質認識 / ペプチド基質 / ヒドロゲノソーム |
研究概要 |
寄生原核生物に由来し、進化的に関連あるオルガネラのプロセシングにおける前駆体とベプチダーゼとの特異的分子認識や切断位置決定に関与する双方の構造要素とそれらの相互作用、活性部位の構造、反応機構を理解することを目標としている。 本年度は、ミトコンドリアとヒドロゲノソームに焦点を合わせ、ミトコンドリアに関してはプロセシングペプチダーゼの前駆体認識の機構を前駆体と酵素の両側から解析した。一方、ヒドロゲノソームに関しては酵素本体のcDNAクローニングを試みた。 1. いくつかの前駆体タンパク質の延長ペプチドを例に、系統的にアミノ酸を変換したペプチドを化学合成し、これらを用いてペプチダーゼとの親和性や切断(水解)反応速度を定量的に解析し、基質として要求される構造として、切断点より近位のアルギニンおよび遠位の塩基性アミノ酸、および1位の疎水性アミノ酸以外に、切断位置よりC末端側の2位および3位のアミノ酸も重要な役割を果していることを確認した。 2. 蛍光標識ペプチド基質と精製酵素との相互作用の解析から、高親和性の基質結合には2つのサブユニットの複合体形成が必須であり、複合体中の奥まったところに結合する。サブユニット単独でも親和性は低いが結合し、それぞれ、基質中の近位のアルギニンおよび遠位の塩基性アミノ酸に対する特異性が見られた。 3. 変異酵素の基質認識と切断反応を解析し、基質結合に関与すると思われる酸性アミノ酸群の同定を行った。基質の切断点付近はβ-、アミノ末端よりはα-サブユニットの酸性アミノ酸が関与していることが示唆された。 4. 2つのサブユニットのそれぞれについて、生物種間でホモロジーの高い部分をPCRプライマーとしてTrichomonasおよびTripanosomaのcDNAあるいは遺伝子ライブラリーからプロセシングプロテアーゼホモローグのcDNAクローニングを試みた。後者からβ-サブユニットの相当する部分cDNAが得られた。
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