研究課題/領域番号 |
10163233
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
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研究分担者 |
赤池 孝章 熊本大学, 医学部, 助教授 (20231798)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | マトリックスメタロプロテアーゼ / 一酸化窒素 / パーオキシナイトライト / 組織破壊 / 組織修復 / グルタチオン |
研究概要 |
昨年までの研究により、一酸化窒素(NO)と活性酸素(スーパーオキサイド、O_2^-)の反応生成物であるパーオキシナイトライト(ONOO^-)が、炎症の場において重要な生理活性を有するmatrix metalloproteinase前駆体(proMMP)を活性化し、さらにこの現象が、還元型グルタチオン(GSH)により調節されることを見出した。そこで本年度は、その活性化メカニズムの解析を行った。[^<35>S]GSHを種々の濃度のONOO^-と一定時間反応した後、精製した3種類のヒトproMMP(proMMP-8,-9,-1)と反応させ、その結合をfluorographyにより解析した。その結果、[^<35>S]GSHをproMMPとincubationするだけで両者は結合したが、活性化は見られなかった。これはdithithreitol(DTT)にて容易にはずれることから、単なるSS結合と思われた。一方、ONOO^-が存在する場合、proMMPの活性化がみられ、さらにその結合はDTTにては解離しないことから、SS結合以外の何らかの非可逆的な共有結合がおこっていることが示唆された。この結合はcysteine switchのanalogue peptide(PRCGVPD)により阻害されたことから、proMMPのcysteine switchを介して生じていることが示唆された。さらに、電子スピン共鳴法によりONOO^-とGSHにより反応性の高い分子種(活性型グルタチオン)が生成し、これがproMMPの不活性性に重要なCys残基(cysteine switch)に結合することで活性化を引き起こしているものと思われた。グルタチオンの新しい生理活性として、proMMPに非可逆的に結合することで、その生理活性を制御している可能性が示唆された。
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