研究課題/領域番号 |
10163239
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中島 琢磨 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (90256678)
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研究分担者 |
小田 鈎一郎 東京理科大学, 基礎工学部・生物工学科, 教授 (40012736)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アデノウィルス E1A / トポイソメラーゼIIα / アポトーシス / 細胞周期 / ユビキチン / ユビキチン結合酵素 / UbcH7 |
研究概要 |
野生型p53を発現するヒト上皮様がん細胞株朋にホルモン投与で発現するアデノウイルスE1A遺伝子を導入し樹立したMA1細胞株では、E1Aの発現後速やかにp53の蓄積が起こり、トポイソメラーゼ(トポ)IIαがユビキチン(Ub)化の亢進を伴って分解する。その後DNAの断片化を伴うアポトーシスにより細胞が死滅することから、トポIIαのUb系による分解がアポトーシス開始の直接的な原因になると推定し、その機構の解析を行っている。昨年度はトポIIαのUb化に関与するUb結合酵素をアポトーシス誘導細胞のS100細胞抽出液より分離し、アミノ酸配列を解析してUbcH7であることを明らかにした。本年度は(1)トポIIαのin vitroでのUb化へのUbcH7の関与と、(2)細胞内のUbcH7発現レベルとトポIIαのUb化、アポトーシス開始との関連を解析した。その結果、(1)バキュロウイルス発現系を用いて調製したUbcH7はS100抽出液中でトポIIαのUb化を特異的に亢進させた。従ってUbcH7はトポIIαに対するUb結合酵素であることが証明された。(2)特異抗体を調製してUbcH7の発現変化を解析し、細胞周期ではG2/M期に、アポトーシスではp53蓄積後に発現する事を明らかにした。またトポIIαのUb化はいずれの場合でもG2/M期に起こること、アポトーシスがG2/M期に起こることを明らかにし、トポIIαのUb化にはUbcH7の他にG2/M期に発現するUbリガーゼが必要であること、トポIIαのUb化亢進による異常分解が直接アポトーシスを誘導していることを示唆した。
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