研究課題/領域番号 |
10164246
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
柿木 隆介 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10145196)
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研究分担者 |
中 大輔 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80290914)
小山 幸子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (40270483)
宝珠山 稔 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (30270482)
金桶 吉起 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (20280589)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脳磁国 / 脳波 / SQUID / 言語 / 顔 / 痛覚 |
研究概要 |
大型脳磁計と超小型磁場計測装置に分けて、本年度の研究実績の概要を述べる。 (1) 大型脳磁計 視覚系では「仮現運動(apparent motion)」の研究を中心に行った。ヒトにおいてもサルのV5/MT 野に相当する部分が反応することがわかった。また、第1刺激と第2刺激の間の時間(ISI)の変化により反応の大きさが変化することを明らかにした。「言語認知」では、日本語特有の4字熟語を前半と後半の2字ずつに分け、後半の2字が前半の2字に対応する場合としない場合における脳活動の相違を検討した。すると、対応しない場合には、左半球のinsula(島)の部分が特異的に活動することがわかり、言語認知における同部位の重要性を報告した。「顔認知」は米国のエール大学と共同研究を進めている。「顔」に対して特異的に下側頭葉の紡錘状回の活動が認められ、右半球優位であった。 (2) 超小型磁場計測装置(micro-SQUID) 本年度はmicro-SQUIDのセットアップを完了し、種々の基礎実験を開始した。Micro-SQUIDは特注で製作した世界唯一の機器であり、実用化には多くの解決すべき問題点があった。特にすべてのSQUIDの性能を精密に揃えることが困難であった。また、ソフトウェアの多くも新たに作成したが、初期マイナートラブルが多く発見され、それを1つずつ解決せねばならなかった。第1実験として、まず指を刺激して末梢神経(手首部)を上行する活動電位の計測を行った。micro-SQUIDの極めて高い空間分解能は、上向する刺激信号が4双極子であること、またその伝導速度が平均58.7m/secであることを明らかにした。信号が上行する状況をmsec単位で明確かつ詳細にしたもので、世界で初めての報告である。
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