研究課題/領域番号 |
10165204
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 日出男 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012775)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 非相同的組換え / DNA修復 / DNA損傷 / DNAジャイレース / DNAヘリケース / サイレンシング因子 / ブルーム症候群 / ウエルナー症候群 |
研究概要 |
DNA修復と非相同的組換えの関係を明らかにするために、遺伝学的アプローチを使うことができる大腸菌と酵母を用いた解析系を構築し、非相同的組換えに関与する遺伝子や、組換え経路の解析を行った。大腸菌では、これまでに、DNAジャイレースによって誘導されるものと、DNA損傷によって誘導されるものと、二つの機構が存在することを見いだし、後者はとくにrecJ、recQ、fisなどの遺伝子が関与していることを見いだした。今回は、DNAジャイレース変異株の変異部位を同定し、DNAジャイレースの構造と非相同的組換えを誘発する機能との関係を明らかにする。後者に関しては、RecJ蛋白質がDNAの二本鎖切断に働いていることを示した。出芽酵母の系では、これまでに、DNA修復に関する因子(RAD遺伝子など)、二本鎖切断修復に関与するKu抗原のホモログ、サイレンシング因子、ブルーム症候群、ウェルナー症候群原因遺伝子のホモログ(RecQホモログ)が非相同的組換えに関与していることを明らかにした。二本鎖切断によって形成されるDNA末端では、サイレンシング因子などが複合体を形成していると考えているが、複合体の形成にさらにどのような因子が関与しているかを検討した。ヒストンアセチル化・脱アセチル化酵素のエンドジョイニングにおよぼす影響を調べ、ヒストン及び1種類のアセチル化酵素がそれに関与していることを示し、エンドジョイニングの際に形成される複合体の構造に関するモデルを発展させた。さらに、ウエルナー症候群遺伝子やブルーム症候群遺伝子の老化の機能について酵母の系で調べ、ブルーム症候群遺伝子のみが酵母Sgs1の老化抑制機能を補うことができることを見いだした。
|