研究課題/領域番号 |
10165223
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アサガオ / マルバアサガオ / 不安定変異 / トランスポゾン / 吹掛け絞り変異 / 条斑変異 / Tpn1 / Tip100 |
研究概要 |
染色体上を転移するトランスポゾンなどの可動遺伝因子は、挿入、転移、脱離、重複など種々のDNA再編成を引き起こして遺伝的不安定性の一因となり、遺伝子の発現調節に影響を与え得る遺伝因子の総称である。そのような可動遺伝因子によって引き起こされる不安定変異(unstable mutaion)は、興味ある遺伝形質を示す。本研究では、我国独自の古典遺伝学的知見が蓄積されており、未知の可動動遺伝因子が関与すると思われるアサガオの不安定変異「吹掛け絞り」やマルバアサガオの不安定変異「条斑」分子遺伝学的解析を行い、DNA再編成による変異の生成と固定化の分子機構の解明を試みた。 淡黄色地に紅色の霧を吹き付けたような斑点模様の花をつけるアサガオの不安定変・異「吹掛け絞り」は、アントシアニン色素生合成系のCHI遺伝子のイントロン内に我々が不安定変累「雀斑」で見出したトランスポゾンTpn1の類縁囚子Tpn2が押入された構造であると考えられ、斑点模様形成にもTpn2のCHI遺伝子からの転移脱離が関与していることを強く示唆する結果を得た。また、マルバアサガオの白地に有色のスポットやセクターの花を咲かせる不安定変異「条斑」はアントシアニン色素生合成系のCHS-D遺伝子のイントロン内に新規のトランスポゾンTip100が挿入した構造であるこども明らかにした。このTip100が自律性因子であるか否かをTip100を導入した異種トランスジェユニック植物における転移能により検討中である。
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