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天然カシノイドを利用した新規抗マラリア剤の創製

研究課題

研究課題/領域番号 10166212
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

小林 資正  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (40116033)

研究分担者 村上 啓寿  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (00210013)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード抗マラリア剤 / カシノイド / 鴉胆子 / Brucea javanica / ニガキ科植物 / bruceolide / 3,15-di-O-acetylbruceolide
研究概要

マラリアは、世界中で2億7000万人の人が感染し、毎年200万人の人が死亡する人類最大の寄生原虫感染症であり、ワクチンの開発とともに新規抗マラリア剤の開発は緊急を要する課題とされている。これまで、薬用植物の伝承薬効をもとに、天然カシノイド成分に抗マラリア作用のあることが明らかにされているが、詳細かつ系統的な研究は行われていなかった。そこで、本研究では天然カシノイドを素材とし広範な化合物を合成し、構造活性相関を系統的に検討することによる新規抗マラリア剤の創製を目指している。
我々は、数種の抗マラリア作用を示す天然カシノイド類がbruceolideを共通部分構造として有していることに着目し、容易に入手可能な生薬″鴉胆子″(Brucea javanica)からbruceolideを高収率で得る方法を確立し、それを素材とする抗マラリア剤の創製を進めてきた。そして、合成した種々の誘導体のなかで、in vitroのアッセイ系で強いマラリア原虫増殖抑制作用(EC_<50>=3.9X10^<-8>M)と宿主モデルに対して高い選択毒性比(410倍)を示す化合物として、3,15-di-O-acetylbruceolide(1)を見出した。
さらに、1のネズミマラリア原虫感染マウスに対する治療効果を本重点班で検定して頂いた結果、1はin vivoにおいても優れた抗マラリア活性(EC_<50>=0.45mg/kg,EC_<90>=1.0mg/kg)を示し、現在臨床薬として用いられているクロロキン(EC_<50>=1.7mg/kg,EC_<90>=3.3mg/kg)よりも優れた作用が認められることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] I.Kitagawa: "Five new flavonoid constituents from the roots of Glycyrrhiza aspera PALL. collected in Xinjiang" Chem.Pharm.Bull.46(10). 1511-1517 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] N.Murakami: "Anti-malarial activities of acylated bruceolide derivatives" Bioorg.& Med.Chem.Lett.8(5). 459-462 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kobayashi: "The absolute stereostructures of the polyacetylenic.constituents of Ginseng Radix Rubra" Tetrahedron. 53(46). 15691-15700 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kobayashi: "Inhibitors Na/H exchanger from bark of Erythrina variegata and the root of Masclura cochinchinensis" Chem.Pharm.Bull.45(10). 1615-1619 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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