研究課題/領域番号 |
10166219
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
當間 孝子 琉球大学, 医学部, 助手 (10145526)
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研究分担者 |
宮城 一郎 琉球大学, 医学部, 教授 (50039921)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ネズミマラリア / ハマダラカ / 感受性 / An.stephensi / An.saperoi / An.minimus / 飼育法 / 琉球列島 |
研究概要 |
マラリア研究には種々のマラリア原虫に感受性の高いハマダラカ属の蚊の系統保持が必要であり、国内では外国産のAnopheles stephensiが用いられている。系統が切れた場合の外国からの入手や地球温暖化による野外での本種の生息の可能性などの点から国内産のマラリア感受性系統の確立は重要なことである。 昨年度は琉球列島産ハマダラカ3種について室内系統の確立の試みとネズミマラリア原虫に対する感受性を調べた。その結果、これまで飼育が困難であったヒトマラリアの媒介蚊として重要であるAn.minimus、An.saperoiが静置法及び当教室で考案した滴下法を用いることで幼虫の飼育ができるようになった。An.minimusはネズミマラリアにたいする感受性は低くかったが、An.saperoiは感受性が高く、オーシストおよびスポロゾイトを持つ個体の割合が高かった。今年度はさらに室内で簡単に系統を維持するためにAn.saperoiとAn.minimusの飼育方法の改良と、An.saperoiがネズミマラリアPlasmodium yoelii nigerienseをマウスに感染させることができるかについて検討した。その結果、An.saperoiは大型ケージで交尾率が高く、ヌードマウスを吸血源として与えると吸血率が上昇した。産卵はこれまで個別のみであったが、低率ではあるが集団でも行えるようになった。An.minimusは中型ケージでも交尾率、吸血率は高く、産卵は集団で行えるようになり、飼育が比較的簡単に行えることが明らかになった。An.saperoiはネズミマラリアの実験室内のvectorとなることが明らかになった。 An.saperoiのネズミマラリアの伝播能や飼育方法の難易度をAn.stephensiと比較すると、An.stephensiが優れていることは明らかであるが、国内産であるAn.saperoiは長寿であり利用価値は高い。
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