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自己免疫性胃炎惹起性および抑制性T細胞のレパートリー

研究課題

研究課題/領域番号 10167210
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

清水 章  京都大学, 遺伝子実験施設, 教授 (00162694)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワード新生児胸腺摘除 / 自己免疫性胃炎 / Th1 / Th2亜集団 / IL-4 / γ-インターフェロン / 血管透過能 / 血管内皮細胞 / CD4陽性キラー
研究概要

新生児胸線摘出によって自己免疫性胃炎を発症させたBALB/cマウスでは、全身のリンパ組織において活性化/メモリー型表現型を示すT細胞が優勢であった。また、自己免疫性胃炎で産生されるIgG自己抗体にはIgGlとIgG2aの両サブクラスが同量程度存在していることが判明し、炎症性組織破壊を引き起すTh1亜集団だけでなく、Th2亜集団の活性化も同一個体内で起こっていることが観察された。そこで、自己免疫性胃炎を発症した個体の胃粘膜、胃所属リンパ節よりCD45RB^<low>T細胞を分取した後、定量的RT-PCR法によってサイト力インmRNAを測定した。さらに、これらのリンパ組織のT細胞のサイトカイン産生様式を細胞内蛍光染色によって解析した。その結果、胃所属リンパ節ではTh1/Th2両亜集団の細胞が同数程度存在するが、炎症局所である胃粘膜では、Th1亜集団が極めて優勢であることが判明した。次に、胃粘膜でTh1亜集団が優勢になる原因を解明するため、T細胞の試験管内内皮透過実験系を構築し、自己免疫性胃炎発症個体由来のTh1/Th2両亜集団における血管透過能の差を検索した。興味深いことに、Th1亜集団はTh2亜集団に比べ効率良く活性化型血管内皮細胞株の層を透過した。
以上の事実から、Th1亜集団の選択的集積が引き金となり、胃壁障害性細胞が抑制を受けにくい環境が成立した後、胃壁(抗原)特異的な細胞群が活性化され、次第に優位となって胃炎が発症するとのモデルが導かれる。従って、Th1/Th2両亜集団間における胃壁特異的細胞の出現頻度の差や、胃壁特異的T細胞受容体遺伝子を導入したマウスのTリンパ球活性化機構の解析は自己免疫性胃炎の発症機構と抑制性T細胞の成り立ちの解明に役立つものと期待される。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Katakai, K.J.Mori, T.Masuda, and A.Shimizu: "Differential localization of T_h2 1 and T_h2 cells in autoimmune gastritis." International Immunology. 10・9. 1325-1334 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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