研究課題/領域番号 |
10168204
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 一三 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30126057)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ゲノム再編 / ゲノム進化 / 細菌ゲノム / 利己的遺伝子 / カイ配列 / 遺伝子組み換え / 制限酵素 / バクテリオファージ |
研究概要 |
(A) 「制限修飾系の利己的なふるまいと、それに対する宿主ゲノムの対応」を解析し、(B)「RecBCD酵素とカイ様シークエンスの相互認識の役割」を検討した。 (A) 制限修飾系の利己的なふるまいとそれに対する宿主ゲノムの対応 (A1) 制限修飾遺伝子を連結したプラスミドの不和合プラスミドによる追い出しへの抵抗を解析した。 (A2) 大腸菌染色体上の制限修飾遺伝子の排除にたいする抵抗とゲノム再編を検出した。 (A3) 枯草菌染色体上の制限修飾遺伝子の排除にたいする抵抗を検出した。 (A4) 制限修飾遺伝子の分離後細胞死の過程を、核の染色、染色体切断のパルスフィールドゲル電気泳動での検出など、詳細に追跡した。 (A5) 制限修飾遺伝子の分離後細胞死に影響する宿主側の因子。 染色体の分配、細菌病原性、蛋白質の分解と安定性に関係する一連の遺伝子群の変異について、細胞死への影響を検討した。 (A6) 制限修飾遺伝子の分離後細胞死に影響する環境因子。 生育条件とくに培地によって染色体切断の程度が大きく影響されることを発見した。 (A7) 制限修飾遺伝子間の重感染排除。 一つの細胞に二つの制限修飾遺伝子が感染することをさける機構を発見した。 (A8) 制限修飾系の病原性への生ワクチンとしてのメチル化酵素の役割を示唆する結果を得た。 (A9) 別の型の場合。 2型以外の制限修飾遺伝子について、分離後宿主殺しの有無を検討した。 (B) (RecBCD様酵素とカイ様シークエンス) (B1) 制限修飾遺伝子による分離後細胞死に影響する宿主の相同組換え遺伝子の変異を同定した。これらから、RecBCDとカイシークエンスの相互作用が重要であることを示した。 (B2) 自然に起きる染色体二重鎖切断を、パルスフィールドゲル電気泳動で定量化する実験を、多くの大腸菌の組み換え関係変異株で進めた。
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