研究課題/領域番号 |
10168215
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原島 俊 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70116086)
|
研究分担者 |
向 由起夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60252615)
金子 嘉信 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90161182)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 酵母 / プロテインホスファターゼ / ゲノム |
研究概要 |
出芽酵母の遺伝子機能解析プロジェクトの一環として、欧米で全遺伝子6,000の網羅的な破壊プロジェクトが進行しているが、機能重複のためか表現型の検出が困難であることが明らかになりつつある。本研究では、全塩基配列情報によりゲノムに32種存在することがわかっているプロテインホスファターゼ(PPase)遺伝子のうち、申請者ら、および他の研究室によって、単独破壊株が生存可能であることが明らかにされた29種について、 )全ての組合わせ(406通り)の二重破壊株を作製し、どのような組み合わせの二重破壊株が致死となるか、ii)また生存可能なものについてはどのような表現型が現れるかを網羅的に解析することを目的とした。昨年までに、約268通りの組み合わせについて二重破壊株を構築したので、本年は、残りの組み合わせについて二重破壊株の取得を試みた。その結果、新たに42通りの組み合わせで二重破壊株が得られ、合計310通りとなった。 一方、現在までに直接形質転換によって二重破壊株が取得できていないものについては、二重破壊が致死である可能性を考え、四分子分析により二重破壊株の致死性検定を行った。すなわち、接合型の異なる単独破壊株を交雑し、四分子の中に二重破壊株が出現するか否かで二重破壊の致死性を検定した。その結果、現在までに行った26通りの組み合わせの全ての場合において二重破壊株が取得された。従って、これらを合わせると、現在までに合計336通りの二重破壊株が取得されたこととなり、未解析の組み合わせは70通りとなった。 一方、単独破壊株の網羅的な表現型解析で、以前にyvh1破壊株が増殖の低温感受性を示すことを見出していたが、この知見に関連してyVHlの転写が低温で誘導されるか否かを解析した。その結果、培養温度を30℃から13℃にシフトすると約30分後に転写産物の増加が見られ、その後13℃で培養を続けると、9時間後には30℃でのレベルに戻ることがわかった。この結果より、YVH1PPaseは、出芽酵母の低温での増殖適応に何らかの役割を果たしているものと思われた。
|