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ゲノム情報を利用した転写因子の標的遺伝子単離法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10168217
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

高橋 直樹  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30179501)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワード転写ネットワーク / ゲノム / 線虫 / ホメオボックス
研究概要

本研究の目的は、ゲノム情報の明らかになっている線虫をモデル動物として、効率の良い標的遺伝子群の単離法を開発し、多くの動物種で保存されている、発生過程における転写調節機構を明らかにすることである。我々がマウスHoxの標的として単離した遺伝子の一つ(mmab1)は、線虫の形態形成に関わる遺伝子mab21のマウスオーソログであった。遺伝学的解析からmab21は線虫Hox遺伝子の一つeg15の標的である可能性が指摘されていた遺伝子であった。このことはこの遺伝子が種をこえたHox標的遺伝子であることを示していると考えられる。この遺伝子の発現調節機構を明らかにするため、トランスジェニック線虫、トランスジェニックマウスを作製し解析した。線虫mab21遺伝子はhypodermis, neuron,ray(雄の生殖に関わる感覚器官)で特異的に発現しているが、トランスジェニック個体の解析から、それぞれの領域での特異的発現に関わるエレメントを特定した。hypodermisでの特異的発現調節エレメントは遺伝子の上流に、neuronおよびrayでの調節エレメントは第4イントロンの異なる領域に存在した。Hox(eg15)遺伝子との遺伝学的な相互作用はrayにおいて観察されるが、rayでの特異的発現がeg15遺伝子産物によって規定されているかどうかを明らかにするため、eg15ミュータント中でのreyでの特異的発現エレメントの働きを解析した。egl5遺伝子を異所的に発現させた個体中でこのエレメントに依存したレポーター遺伝子の特異的発現が観察されたことから、egl5がこのエレメントを介しでmab21遺伝子の発現を制御していると考えられる。マウスmab1遺伝子は中脳、脊髄、生殖原器などで発現しているが、トランスジェニックマウスの解析から、これらの発現をコントロールしている配列が、遺伝子の上流約2kbに存在することが明らかになった。この配列は、Hox抗体によって単離された配列であり、この領域にHox標的配列が存在することを示唆している。上記の結果は、mab21遺伝子が線虫においてもマウスにおいてもHoxの標的であるということを強く示すとともに、我々の単離法が標的遺伝子の特定に有効であるということを表している。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Ohuchi et al: "Correlation of wing-leg identity in ectopic FGF-induced chimeric limbs with the differential expression of chick Tbx5 and Tbx4" Development. 125. 51-60 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Takeuchi et al: "mmab is the candidate for Hox-C4 gene target" Neuroscience Research. Suppl.22. S227 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] R.Yamada et al: "Expression pattern of mmab: candidate target for Hox." Neuroscience Research. Suppl.22. S228 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Ohsaki et al: "Expression of the Vax homeobox genes suggests multiple roles in eye development" Genes to Cells. (in press). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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