研究課題/領域番号 |
10169213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40272471)
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研究分担者 |
深田 吉孝 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80165258)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 松果体 / ピノプシン / 光受容 / G蛋白質 / 蛍光イメージング / 生物時計 / 光周性 / ロドプシン |
研究概要 |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を進め、以下の知見を得た。 【概日時計細胞の時刻情報可視化】顕微鏡観察下において連続的に灌流培養しながらニワトリ松果体細胞・ラット視交叉上核細胞を分散培養するシステムを完成した。次に個々の細胞の時刻を蛍光強度として検出するため、転写量が日周変動するマウスper1遺伝子のプロモーター領域をクローニングした。この下流に短寿命型GFPの遺伝子(d2EGFP)を繋ぎレポーターコンストラクトを作製した。 【時計や光応答に関連する遺伝子の単離】松果体細胞を用いたディファレンシャルディスプレイ解析を行い、時刻依存的に転写される遺伝子を探索した。その結果、分子シャペロンの一種であるHSP90遺伝子の転写量が日周変動することを見出した。 【松果体・脳深部の光情報伝達経路と時計発振系の解析】ニワトリ松果体Gαの全一次構造決定に続いて、松果体のG蛋白質が光受容蛋白質ピノプシンと共存すること、Gt_1αおよびG_<11>αが光刺激依存的に光受容蛋白質から解離することを明らかにした。これらのことから、Gt_1を介した既知の光情報伝達経路の他に、G_<11>αを介した全く新しい経路が存在することが強く示唆された。これと並行して、概日時計への光入力系にチロシンリン酸化蛋白質が関与している可能性を検討した。その結果、松果体MAPキナーゼが光刺激の直後に脱リン酸化されること、さらにMAPキナーゼのチロシンリン酸化量および活性は恒暗条件下においても概日リズムを示すことがわかった。また、MEKの阻害剤(PD98059)を培養松果体に投与すると、概日時計の位相シフトが観察された。これらのことから、MAPキナーゼは概日時計を構成する分子であり、MAPキナーゼの活性化・不活性化のサイクルは、概日時計が駆動するために必要であることが明らかになった。
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