研究課題/領域番号 |
10169227
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 教授 (10093428)
|
研究分担者 |
辰巳 仁史 名古屋大学, 医学部, 助手 (20171720)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 血管内皮細胞 / 伸展刺激 / 接着斑 / イメージング / 近接場 / インテグリン |
研究概要 |
本研究の目的は、培養血管内皮細胞における伸展刺激依存性の形態応答のシグナリング機構の解明を目指して、接着斑分子の動態やチロシン燐酸化のリアルタイムイメージング技術を開発することにある。そのために、生体蛍光染色法と高精度多重計測光学顕微鏡の開発を中心に研究を進めた。 その結果、1)GFP-アクチンを導入した安定な細胞株(HEK細胞)の樹立に成功し、長時間にわたるアクチン動態の観察ができるようになった。内皮細胞の安定株(ECV細胞)については現在開発中である。2)インテグリンの細胞外ドメインを特異的に認識するFI TC標識抗体でイングリンを標識することにより、長時間のライブ観察が可能になった。3)インテグリンのリガンドであるフィブロネクチンをコートしたガラスビーズを細胞表面に接着させることにより、その周囲に接着斑とストレスファイバーを人工的に誘導してその動態を観察できるようになった。4)全反射型近接場顕微鏡を製作し、細胞膜ー基質の接着面に分布する標識蛋白質(インテグリン)のみを極低背景光の元で高精度に観察できるようになった。5)微分干渉検鏡、位相差検鏡、通常蛍光検鏡、共焦点検鏡、反射干渉検鏡、全反射近接場検鏡、フォトブリーチングが可能な光学顕微鏡を開発し、膜蛋白質のトランスローケーションや代謝をリアルタイムで観察できるようになった。6)上記顕微鏡にレーザーピンセットを導入し、細胞に接着したグラスビーズを機械的に操作して細胞に機械刺激が与えられるようになった。現在このシステムを用いて機械刺激で誘導される細胞内シグナリングの解析を始めている。燐酸化のライブイメージングについてはまだ成功しておらず今後の課題である。
|