研究課題/領域番号 |
10170210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯田 秀利 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70124435)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 光合成 / カルシウム / 出芽酵母 / MID1遺伝子 / シロイヌナズナ / cDNAクローニング / 膜タンパク質 / シグナル伝達 |
研究概要 |
本研究の目的は、光合成機能発現におけるカルシウムシグナル発生の分子機構を明らかにする研究の一環として、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のCa^<2+>流入欠損株(mid1変異株)の致死性を相補する高等植物のcDNAをスクリーニングし、その機能を解析することである。mid1変異株は性フェロモンのシグナルを受けると、Ca^<2+>の流入を行えないので死に至る。本年度はこの性質を利用して、mid1変異株の致死性を機能的に相補できるシロイヌナズナのcDNAライブラリーをスクリーニングした。その結果、 1. 性フェロモンによる致死性を示さなくなったcDNAライブラリー導入mid1株を4株選択した。さらに二次スクリーニングにより有力な株を1株に絞った。 2. この株からプラスミドを単離し、大腸菌で増幅した後、再度mid1変異株に導入した。この再導入株は性フェロモンによる致死性を示さなかった。したがって、このプラスミドに含まれるcDNAそのものがmid1変異を相補していると結論できる。このcDNAをATU2と名付けた。 3. ATU2 cDNAの全塩基配列を決定し、構造解析を行った。 この解析の結果、ATU2 cDNAは1,850ヌクレオチドから成り、421アミノ酸残基のタンパク質をコードしていた。コンピュータ解析により、このAtu2タンパク質は新規のタンパク質であり、これに関する報告はこれまでないことが明らかとなった。また、Atu2タンパク質は膜貫通ドメインを持つ形質膜タンパク質と予測された。今後、Atu2タンパク質およびその遺伝子のCa^<2+>シグナル発生における役割を研究する。
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