研究課題/領域番号 |
10170221
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
新名 惇彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30029235)
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研究分担者 |
加藤 晃 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (80283935)
関根 政実 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (70226653)
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | クラミドモナス / 葉緑体 / 形質転換 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
光合成細胞における光合成系の構築と維持は、核とオルガネラの両ゲノムにより協調的に制御されることが明らかにされつつある。この機構を理解するためには、核による葉緑体遺伝子の発現制御機構の解析に加え、その実体がいまだ明らかではない葉緑体から核への情報伝達系についても解明していく必要がある。今年度は、緑藻クラミドモナスを用い、葉緑体内のrbcLmRNA量、合成タンパク質量及びRuBisCO活性を増減できる系を構築し、rbcL発現制御の各ステップ(転写・転写後・翻訳)とrbcS発現様式との関係について解析を行い、さらに、葉緑体遺伝子のon-off制御系を確立することを目的とした。 1. 葉緑体ゲノムにrbcL-uidAキメラ遺伝子を導入した形質転換体では、その転写活性が内性rbcLと同じにも関わらず、蓄積mRNA量は非常に少なかった。一方、rbcL-uidAキメラ遺伝子を内性rbcLと置き換えた形質転換体では、mRNAの蓄積量が顕著に増加した。ことから、rbcLmRNA蓄積量を規定する機構の存在が示唆された。 2. 葉緑体遺伝子のon-off発現制御システム(IPTG誘導性リプレッサー/オペレーター制御系)の構築を目指して、クラミドモナス葉緑体ゲノムに大腸菌由来のリプレッサータンパク質遺伝子(lacI)を導入した。リプレッサータンパク質の蓄積をwestem解析により確認した。 3. rbcLプロモーター領域にオペレーターを付加した配列とuidA遺伝子とのキメラ遺伝子を溝築し、野生型葉緑体に導入したがGUS活性は認められなかった。rbcL-5'-UTRは、その一部を欠失しただけで翻訳活性を失うことから、オペレーター配列の付加により翻訳が阻害されたと考えられる。 4. 16SrRNA遺伝子のプロモーター領域にオペレーター配列を導入するために、l6SrRNA遺伝子のプロモーター領域の限定を行った。
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